一度気になり始めると、気になって気になってどうしようもなくなるのだ。
特に襟足付近。
あの辺りにもじゃんじゃと髪の毛がまとわりつくようになるともういけない。
コロ公がこの世にあらわれる以前だったら、どうってことはないのだが、奴が暴れ出して以降1年余りの歳月の中で、やっと3度目の散髪に行ってきた。
最初の時は感染が恐ろしくて、半年近くも伸び放題にするしかなかった。
今はそれほどでもないが、ギョッとさせられる目にも遭遇してきた。
ボクの背後でチョキチョキやっていた理髪師が突然離れたなと思ったら、派手なクシャミを1発やったのだ。
それが収まったと思ったら、今度はいがらっぽくなったのか何度もせき込んでゴホゴホやっている。
マスクはしているが、あれだけ派手なくしゃみと咳をすれば飛沫のすべてをマスクで受け止められるわけはなく、上下左右から大量に漏れて周囲にまき散らされたことだろうと想像する。
やれやれだ。
もし奴が無症状の感染者だったら…
目覚まし代わりの午前4時のNHkラジオのニュースが流していた。
インフルエンザ患者が今週は全国でたった26人だったそうだ。今季全体でも1万3000人余りしかいないので、厚生労働省はサーベランスを切り上げ、早々と止めるんだと。
「ウイルス干渉」って言うらしい。
これは別の知識の受け売りだが、あるウイルスが先に流行していると、次にやって来る他のウイルスの流行が抑制される現象が現れるんだそうだ。
コロナが流行しているところに、季節性のインフルエンザが例年通り現れたが入り込むスキがなくて、すごすごと引っ込んだてことのようだ。
マスクの常時着用やうがい手洗いの実施、手指の消毒など、こまめな感染防止対策が取られたおかげでもあるらしい。
どっちにしたって、コロナとインフルが同時に流行したらとんでもないことが起こりそうだという心配が杞憂になっただけでもヨカッタ。
思いがけないことが起こるものだ。
今朝は起きたら真っ暗な空から雨が音を立てて落ちてきていた。
ベランダのガラス戸を開けてみると真冬の寒さはどこかに消えていて、寒さはほとんど感じなかった。
それで「春の雨」を浴びたくなってベランダに出てみる。
散髪したばかりの髪の毛、首筋、肩、背中…素肌に当たる雨粒が思いのほか心地いい ♪
「催花雨」と呼ぶんだそうな。
咲いたらどぉ? と、植物に開花を促す雨のことだそうだ。
なかなか風流じゃないの。
ソメイさん家のヨシノさんも呼びかけに応じそうだし…
しかし、わが南関東には夕方までに雷を伴って180㎜も降るそうだから、風流とばかりは言っていられないかもしれない。
家に籠ってビデオに撮りためた映画でも見るしかなさそうだ。
フライパンでポップコーンでも作って、映画館っぽくポツポツかじりながら見るとするか。
春はこうやって足取りを確かにしていくんだよな。
(見出し写真は食卓の花瓶に活けた野菜のルッコラとアネモネ)