初音を耳にしたのは今年は5月の26日だった。
自ら記録している限り、ここ数年では遅い部類に入る。
「初音」と来ればウグイスだろうが、ホトトギスもまた古より人々が待ち焦がれる存在だった。
ウグイスの美声に対して、ホトトギスの鳴き声はお世辞にも美声とは言い難いが、空気を切り裂くような「キョキョキョキョキョッ…」「トッキョキョカキョク…」と響く甲高い鳴き声は一度聴いたら忘れられない。
片や春の訪れを、そしてもう一方は夏の到来を知らせてくれるという意味で、美声・悪声とともに特別な存在なのである。
ウグイスはいまだにその美声を響かせて健在ぶりを示しているが、子育てさえ自分ではしないで「托卵」といってウグイスの巣に産み付けて知らん顔のホトトギスは、どこで遊び惚けているのか知らないが、鳴き声さえあまり聞かなくなった。
それでも夜明け前後の一時には、あの独特の甲高い鳴き声が響くものだが、最近はそれすら聞いていない。
なかなか味わい深い鳴き声なのだが…
端から子育てをする気がない上に鳴き声まで出さずに沈黙するとは、一体キミの存在価値はどこにあるというのかね。
"ヤレヤレな連中"の存在というのはニンゲンの世界の中だけかと思ったが…
薄情な放蕩者は放ったらかして、さて、次なる主役・セミはまだか♪
3日前に近所の寺の開花直前のハスのツボミの魅力的な姿を並べたばかりだが、もう開いただろう…と
純白の…
おぉ…♪
高僧のように日傘を差しかけられて…
岩壁の特等席
満開のネムノキ=以上、近所の寺で