平方録

蕾は去年よりもずっと多いぞ

連休に入ってお客さんが増えてきているらしいが、期間中、一度も顔を出していないこともあり、バラの咲き具合も確かめに横浜イングリッシュガーデンに行ってきた。

大半を占める木立性のバラが2、3分咲きと言ったところ。
どうやら赤いバラから咲いていくらしく、赤のバラを集めた場所は4分咲きくらいで既に豪華さを競い始めている。
次が茶色系統のバラ。チャーリーブラウンとか、わが家にも咲いている空蝉などは随分と開いてきている。
白いバラもぼちぼちである。

最大の名物である大アーチのトンネルはまだ1分咲き程度で、まだまだ静まり返っていると言ってよい。
お目覚めは1週間から10日くらい後になりそうで、去年より蕾の数は多いから楽しみである。
このアーチのバラが満開になった時の華やかさは特筆すべきもので、一目見た途端に驚きと感動の入り混じった感嘆の声を上げない人は絶無であると言ってよい。
アーチが交差するところの四角形のガゼボに絡めたピンク色のアルベルティーヌが咲き誇るさまも見事の一語に尽きる。
バラというのは不思議な花で、単にきれいなだけでなく、おそらく特殊な成分なのだろう、近づいて見る人を幸福な気分にさせてしまう物質を周囲に振り撒いているのである。

同じバラ科でもサクラという花は幸福感というより、胸騒ぎをもたらす花のように感じられる。嗅ぎ取る人と嗅ぎ取らない人がいるが、ワクワク感や陽気にさせる物質も一緒に振りまく花といってもよいか。
梅というのは、こうした目立った物質というものは振り撒かないようである。まだ寒い季節に花を開くことに集中してしまって、それ以外のことには手が回りかねているかのようでもある。

バラは色もさまざまだし、匂いもさまざまである。
振り撒く物質がほかの植物と違うのもうなずけるというものだ。
マリー・アントワネットがルイ16世の軍隊を使って、バラというバラをパリに集めさせたのは好みの入浴剤を作り出すためだったらしいが、お陰で後世の我われは交配を繰り返されたあとに誕生する様々なバラを目にすることもできるのである。

話は脱線してしまったが、今回の訪問の目的のひとつは、アーチのバラの具合の偵察である。
昨年末に行ったつるバラのせん定作業で受け持った6、7本のアーチのバラ12~14本の蕾の付き具合である。
河合伸之スーパーバイザーの指示通り、大胆にせん定したことで他の人の受け持ち分と比べて、随分とスカスカに見えてしまい、内心では貧弱になってしまうのではないかとヒヤヒヤしていたのだが、とんだ杞憂であった。

蕾の数は他に比べて目に見えて多いし、スカスカを心配したが葉の間から木漏れ日が届くような按配で、理想的な仕上がりになっていて、胸をなでおろした。
スカスカ気味に剪定するのは、日が差し込むくらいにしておかないと、下から見上げた場合にアーチ上部に咲く花が見られないからである。旺盛に花が咲くのはアーチ上部なのだから。

寒風に10日ほど身をさらし、脚立の上で作業を続けたおかげでぎっくり腰という“ご褒美”までもらったせん定作業である。
やれやれ、一安心である。

後はどれだけのお客さんに喜んでもらえるかだ。
去年は5月だけで5万人を超えた。
今日7日は新聞、テレビ各社の横浜の責任者の集まりである横浜新聞懇話会のメンバーを招いての文字通りのガーデンパーティーである。
初夏と秋に開いて毎年恒例になってしまい、飲兵衛の多い先方も楽しみにしているパーティーで、鎌倉腰越の目刺を焼くのである。その目刺を携えて出陣である。
各社が日を違えて書いてくれるおかげで、お客さんの背中を押してくれるんである。
新聞がいくら斜陽だといっても、ドッコイ影響力は捨てたもんじゃあないんである。




バラのトンネルは来週以降から見ごろに


茶色系の木立性のバラは2、3分咲きといったところ


バラに囲まれた芝生広場でのライブは好評だった


所々のシャクヤクは満開
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