平方録

2016年最大の懸念



2015年は冬と秋にそれぞれ男と女の孫が誕生した。
7歳になった姫に加えて孫は3人になったわけである。
新たに仲間入りした2人とも、すくすくと元気に育っていて何よりである。

そして、私も含めて家族ともども1年間、健康に過ごせたことも何よりだった。
わが家の2015年は「良い年」であったと分類できるだろう。ありがたいことである。
新年もまた健康で平穏な年でありますように。


目を転じれば世の中は騒然とし始めた、ともいえるのではないか。
2001年にアメリカで起きた同時多発テロを皮切りに、イラク戦争へと突き進んでゆく。
そしてテロはヨーロッパに飛び火し、パリを2度に渡って血に染めた。
戦争の世紀から抜け出したと思ったら、テロとの戦いの世紀だそうだ。
どちらにしたって血なまぐさいことである。
人類は進化どころか退歩の道を歩んでいるのだ。

そのテロとの戦いに日本は武力をもって参戦するのだという。
憲法を踏みにじり、憲法違反の指摘にもまったく聞く耳を持たず、馬耳東風。
権力を握っているものが、かくも勝手放題出来る国にいつからなり下がってしまったのか。
唖然とするばかりである。

それが2015年と言う年であるなら、悪夢のような年だったと言わねばならない。

その権力の座にあって、味をしめた連中は戦後70年首相談話で本心を半分だけだと思うが隠し、微妙な言い回しで隣国たちとの摩擦を回避した。そして暮れも押し迫った28日には日韓の間でわだかまっていた従軍慰安婦問題を、これまた本心を隠しつつ「合意」という2文字を手に入れた。
どちらも日ごろの言動とは180度かけ離れた対応に出た結果で、どうにも信用ならないのである。
政治家の信条とはかくも軽いものであったのか。

2016年。注意しなければならないのは7月の参院選である。
アベなんちゃらと、その取り巻き連中の「本能寺」は憲法改正に他ならない。
国民の人気を得るためには本心を隠して妥協することくらい朝飯前。すべてはその一点に収れんしているのだ。日本国憲法の3大原則である「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を葬り去って、権力者を縛るのではなく、国民を縛る憲法を制定しようと血眼になっているのである。

こうした目的があるから、中国にも韓国にも日ごろの言動からは想像もつかないような妥協をして見せるのである。国民の支持が集まるだろうと踏んでいるのである。
既に破たんしかけている何とかミクスという経済政策にしたって、株価を下げず、何とか景気回復の望みをつなぎとめておいて、支持を集めようという魂胆なのだ。
だから「1億総なんちゃら」とかいう政策を持ち出したり、飴玉をバラ撒くことしか念頭にない。
国民も随分と舐められたものである。

隠し玉の最後は消費税率アップの取りやめだろう。
選挙前の6月に打ち出して支持を集め、一気に3分の2の議席確保へ突き進もうという魂胆なのである。
既に戦争のできる国になってしまった今、残り2つの原則まで踏みにじられてしまっては「暗黒日本」の誕生である。
それだけはなんとしても阻止したいものである。



追記 冒頭に掲げた年賀状は10数年ぶりに握った彫刻刀による作品である。初めて7色という多色刷りに挑戦し、版木は5枚掘ったのだが、うまく合わさっていないところもあり、デザインも含めて全体的に幼稚な出来栄えになってしまった。少し精進が必要で、しばらく独学を続けようと思っている。
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