焼いてよし、刺身はもっと良し! のサンマは日本人の身近にあって安くておいしく、しかも栄養価の高い魚であり、小説や詩、俳句などにも頻繁に登場し、しかも銀色に輝くスマートな魚体の美しさも相まって、日本人の心のふるさとのような魚だろうと思うのだ。
そのサンマの資源量が細りつつあるところに持ってきて、近隣諸国の遠洋漁業が盛んになり、北海道沖の公海でごっそり獲っていかれてしまうのは一大事といってよい。
その結果として、最盛期には1尾十円単位で手に入るものが、500円とか千円にも高騰してしまうようなことは想像もしたくない。
だからの資源管理提案なのだろうが、賛同を得られなかったというのはどういうことか。
日本の交渉術のつたなさによるものか、はたまた提案そのものが日本にとっての都合だけを考えたものだったからそっぽを向かれたのか、そもそもニッポンという国が近隣諸国に嫌われているのか…
それとも、提案した水産庁には1年目はこんなもの、2年3年かけて合意に漕ぎつけられれば良い、という目論見でもあるのだろうか。
その辺のところは、新聞やテレビで報道される限られた情報に頼らざるを得ない国民にとっては、全くあずかり知らぬところだが、こういう外交交渉が得意な国とはいえないだけに、心配である。
サンマは庶民の味方で心のふるさとなのだから、それは死守しておくれよお代官様、と切ない気持ちで願うしかないんである。
焼いたサンマのはらわたが苦いのは当たり前で、これこそがサンマの魅力だが、食わずに苦い思いをするだけ、というのは絶対に勘弁してもらいたい。
昨日一昨日と暑かった。
海沿いの町に暮らしているから、夏になれば海から吹いてくる南風で涼しく、日中でも30度を超えるなんてことはめったにない。
だからわが家では夕食時に風が止むナギの時間に扇風機を使うことはあっても、クーラーのお世話になることなどまれである。
それが昨日は東寄りの風が時たま弱く吹くだけで、大方空気はじっとりと淀んでいた。しかも曇ってどんよりしていたから、なおさら暑苦しく感じられたのである。
そんな状態のところに時々日が差すものだから、さらに温度は上昇する。
驚いたことに、本を読んでいた午後2時ころにチラッと温度計を見たら32度を超えている!
これはベランダの戸を全開にしておいた2階の部屋の話で、外気温とさして変わらないということだろうが、階下の居間は数本の木が生い茂った庭に面しているから、いつも涼しいのだが、ここでさえ30度に達していた。
長いこと生きてきて、こんなことは初めての経験である。
否が応でも異常気象という言葉を思わざるを得ない。
関東の内陸では37度を超えたところがあったそうだが、海辺の町にしてこのありさまなのだから、内陸ではさもあらん。
サンマの資源量の減少傾向も気温上昇も、おそらく根っこは一緒なんだろうね。愚かな者たちよ!
ようやく涼しくなりかけた夕方、まだねっとりと暑かったが、散歩の途中でクリの実が大きくなっているのに気付いた
まだ田植されて間もないイネもそれなりに育ってきている
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