パソコンを立ち上げて、さて何を書こうかと思案していると突如、ガラスのはまった折り戸で「バァ~ン!」という音がした。
何事かっ!と思って顔を上げると、小さな鳥がガラス戸に衝突したらしく、スローモーションのように落下しかけてあわや床面に墜落!というところで態勢を持ち直し、すぐそばに生えているカツラの茂みの中に飛び込んでいった。
あの衝撃をヒトが食らったとすれば、ただでは済まないだろうと思う。
あれほど頭をガァ~ンとぶつければ、その衝撃で脳震盪を起こして失神するか、はたまた頭蓋骨でも折れてもっと大変なことになっていたかもしれない。
鳥には緩衝装置でも備わっているんだろうか。
さもなければ、あの衝撃を食らいながら地面に落下する直前に再び舞い上がって安全なところまで飛べるという事はにわかには信じがたい。
ましてや、障害物に気付かず突っ込んでくる鳥というのは例外なく高速飛行で突っ込んでくるのだから、その衝撃たるや考えるだけでも恐ろしい。
翻って、ガースが今多くの国民の反対や疑問に何らこたえることなく「五輪開催」に向けて突っ走る速度を上げ始めた。
奴には見えていないのだろうが、感染症の専門家たちは専門分野の学識やこれまでの研究成果から「障害物」がはっきりと見えているし、そういう知識を持たない多くの国民も、本能的な危機意識へのスイッチが入っているからこそ心配しているのだと思う。
このまま高速で突き進んで行ったとしたら…
心配されているのは、世界中から人が集中することで想像もつかなかったような変異型ウイルスが誕生してしまいかねない、という危惧である
いわば「トーキョー五輪特製強烈変異株」とでも呼ばれそうな毒性の強い変異株が生まれて、それが日本社会のみならず世界中にばら撒かれるようになったとしたら…
緩衝装置なんて何も備わっていない日本社会、ひいては地球上に暮らす人々に大変な災厄をばらまいてしまうことになりかねない。
ワクチンがあるじゃないかって?
世界ミックスの「トーキョー五輪型」に現行のワクチンなんか効きゃしないよっ! 効くもんか。
まさかそんなこと、と侮ってはいけない。
そもそもコロナという存在そのもの、出現そのものが何の予兆も予想もされないうちに、ある日突然、地球上に振り撒かれたのだから。
それにしても、カツラの茂みに逃げ込んだあの小鳥は痛かったろうな。
その後何事もなく無事でいるだろうか。
いささか心配ではある。
(見出し写真は北鎌倉・東慶寺のハナショウブとホタルブクロ
この寺の中心にある庭園は常に季節季節の草花で彩られるのだが、いつだって自然の草むら状態の中で咲いていて、とても好ましく感じている)