鎌倉の秋のお寺第3弾。
花の寺として名高いが、この寺に大勢の観光客が集まるところはまず見かけない。
昨日も昼前に訪れた時には墓地から出てきた墓参りの家族連れ3人とすれ違っただけ。帰り際の山門のところでやっと一組の夫婦連れが境内に入るところを目撃したくらいで静まり返っている。
カイドウの古木が市の天然記念物に指定されていて5月の盛りの時期には見事だが、そんな時だって訪れる人の姿はまばら。
山をひとつ挟んで南側にある長谷寺と3、4分離れた大仏への道は歩道からあふれるほどの人波がぞろぞろ途切れなく続くのとは大違い。
2つの大スターに挟まれて忘れ去られたような寺である。
カイドウ以外にも珍しい種類のヤマアジサイがたくさん植えられていて、好きな人にはたまらないだろうと思う。
加えて山野草がこれも意識的に植えられていて目を楽しませてくれる。
山門には拝観料100円を入れる箱が置いてあるだけで無人だが、寺が手書きでガリ版印刷(今そんなものはなく単なるコピーだろうが)したような、どんな花がどこに植わっているかを示した極めて詳細かつ微細な地図が置かれていて、それが散策の頼りなのだが、昨日はなにも置かれていなかった。
そして、境内も山野草も含めて花は極端に少なく、数種のホトトギスがわずかに咲いているだけの寂しさ。
地図が置かれていないわけだ。
どんな花が咲いているのか期待して行っただけに、思わぬ光景にがっかりさせられた。
長かった梅雨と秋の異常な長雨、そして短かったとはいえ梅雨が明けた後の夏が相当な暑さに見舞われたことと因果関係でもあるのかどうか…
山野草について言えば比較的涼しい気候を好むだろうし、花の寺に花がないなんて想像もしていなかったから、驚きもひとしおである。
禅寺のイメージが強い鎌倉で日蓮もまた数多くの足跡を残していて、この光則寺も日蓮宗の寺
寺の裏には日蓮が鎌倉幕府によって捕らえられ、閉じ込められていたという土牢跡とされる横穴が残っている
山門を入ると正面に本堂の屋根が見える
カイドウの古木は本堂右手にあるがここからは見えない
本堂の屋根が独特
唯一咲いていたこのホトトギスははじめてお目にかかる
こちらも見かけない品種だ
谷戸の奥は静まり返っている これだけ花が少ないと見どころは屋根だけ?ってことにも…
大きな木にミカンがたわわに実っている
こちらのミカンは手の中に隠れるくらい小粒で二口もあれば食べきれそう
実に美味しそうな色に色づいていて、思わず手が伸びそうになった
タイワンリスに食い荒らされた形跡が見られないのはお寺だということでリスも遠慮しているんだろうか