農林水産省のホームページで面白い ? ものを見つけた。
結構な分量の情報量なのでプリントアウトして妻にも回したが、A4判で11ページもあって、細かな字でぎっしり書かれている。
「新型インフルエンザとは何か」「なぜ食料品備蓄が必要か」「新型インフルエンザに備えるための留意点」から始まって、「備蓄食料品リスト」「備蓄の取り組み方」「電気、ガス、水道の供給が停止した場合への備えについて」「このガイドでのエネルギー補給の考え方」「備蓄をはじめるためのワンポイントアドバイス」などときめが細かい。
リンクを貼っておいたから興味のある方は自分の目で中身を確かめてもらいたいが、家族4人が2週間生活するのに必要な食品が例示されていて、例えば備蓄の柱として「米10kg以上」であり、主菜・副菜として「野菜類(タマネギ、ジャガイモ、ゴボウ、サツマイモ等)各1~2kg」などと例示があり、それは菓子類にまで及んでいる。
家族構成は両親と男の子、女の子の4人だが、多分小学生を想定していると思う。これが中学生とか高校生になると消費量はぐんと増えるだろうし、男か女かでも違ってくるだろう。
野菜などは保存の仕方まで書かれていて、ジャガイモの欄には「一緒にリンゴを入れておくと、より長持ちします」なんて、ボクの知らないことまで書かれている。
米についてはこんな記述もあった。
「10kg程度の買い置きで、4人家族が2週間に必要とするエネルギーのおよそ3分の1を供給することができます。5kg入りのお米を3袋買い、1袋目がなくなりかけたら新しい袋を買い足せば、常に2袋(10kg)を手元に確保することができます」
細かい指示だなぁ。それにしても普段のたった3分の1って何よ ?!
いくら緊急時だからって、最初から3分の1の想定かい…と、いささか驚いた。そんなもんですかねぇ。
と思ったら、「エネルギー補給の考え方」の欄で、「新型インフルエンザが流行している際は、外出を控えることとなり、活動量は少なくなりますので、必要とするエネルギー量を少なめに設定しています」だって。
この備蓄ガイドに関する感想は人さまざまだろうが、一つの目標値としては使い道があるというところだろう。
だけど、ここから先がボクの言いたいこと。
この備蓄ガイドの存在をどれだけの国民が知っているだろう。
もちろんボクは知らなかったし、ボクが知ったのは人さまのブログをみて(読んだのではなく、チラッと目の端に止まっただけ。ただし、表紙の写真だけスマホで撮っておいた)、後日、そう言えばと思い出し、農水省のホームページにアクセスしてみた。
ところが、探し方が悪いんだろう、ちっとも見つからない。
それでスマホの映像を見て正式なタイトルを打ち込んでようやく当該ページを開くことができたって寸法さ。
「知らせたくないんじゃないか」とまでボクは疑ったね。
これを真面目に読んで、真面目な主婦が「そうなんだ、流言飛語じゃなくて国が推奨しているんだから備蓄しなきゃ」って腰を上げたら、人口密集の都会のスーパーではあっという間に米もジャガイモも消えてなくなるぜ。
マスクやトイレットペーパーの比じゃないだろ。
おまけに、小中高生が昼飯まで家で食うんだぜ。「3分の1の備蓄量」で足りるわけないだろって !
そうなりゃお母さんは必死だよ。買い物に走らなきゃ家族を飢えさせてしまうことになる。
パンデミックと食料パニック…想像できる ?
実際に食糧不足によるパニックが起こった時に国会で政府が非難されるのは明らか。で、その時、所管の農水省は涼しい顔をして「手前どもといたしましては2月の早い段階からホームページに備蓄ガイドを掲載して注意を喚起してきたところでございます…」とかナントカ言うつもりだろ。
役人特有のアリバイ作りってわけさ。
じゃなきゃ、もっと目立つように掲載するとか、記者会見して国民に周知するようメディアに頼むとかしなきゃダメだろ~に。
こういうのを絵に描いた餅って言うのさ。絵で備蓄しろってか。
アベなんちゃらの下、この緊急時に至ってもなお、みんなで仕事してるふりしてるだけ。それもセクト主義の縦割りをしっかり守って…
しわ寄せはいつだって庶民のところに集中していく。
それにしてもなぁ…備蓄と買い占めは紙一重に映るところがあるからなぁ…
悩ましいことではある。