まったく懲りない男だ。
というか、緊急事態宣言を出して評判の良かった北海道知事の真似をして「ボクちゃんのほうがすごいんだもん」と自慢したいのか…
初動段階からの大失敗に加え、やることなすこと中途半端で、挙句に功を焦って小中高生らに全国一斉の休校を要請したら、これが火に油を注ぐ「何やってんだ ! 」の大不評。
専門家の意見も聞かずに自分一人で決めたものだから、これまでのように官僚に責任をおっかぶせて知らん顔も出来ず、かくなる上は北海道知事の上を行く、強制力を伴う緊急事態宣言を出して国中をひれ伏させなきゃ溜飲は下がらないと駄々をこねだした――
野党は随分前から旧民主党政権時代に成立した「新型インフルエンザ等対策特別措置法」を適用して対応に当たるべきだと主張してきた。
旧民主党が作った法律だから気に食わないのか、アベなんちゃらは首を縦に振らず、わざわざ対象疾病に「新型コロナ」をくわえる改正が必要と言い張り、国民の命と健康を守らなければと野党も折れ、来週中にも改正案は可決成立する運びだ。
それはそれでイイのだが、気になるのは、冒頭に書いたようにアベなんちゃらが成立後ただちに「緊急事態宣言」を出そうとしていること。
北海道知事が知事の立場で出した宣言には強制力がなく、いわば精神規定、お願いだったのに対して、ソーリ大臣が発するそれは行政府の権限を強め、しかも一部私権の制限をも含む罰則付きの強力なもの。
とにかく権力をかさに着たいのだから始末が悪いのだが、まぁ、そこは法律の枠内でしか出来ないわけで、その点は歯止めがあると言える。
とにかく、半月とかひと月とか、流行の拡大を止める手立てを講じて効果を上げることが先決で、できれば緊急事態宣言など出さずに済むのが一番いいのは言うまでもない。
しかし、それでもなお、宣言した方が良いということであれば、やむを得ないというのがボクの立場だ。
鳥越苦労かもしれないが、ボクが危惧しているのは憲法に緊急事態条項を新設しようという動きにつながらないよう、目を凝らしていく必要があるってこと。
このことは既に書いている(こちら)が、9条改正の露払いとして、まずこれを掲げれば国民の大多数は「仕方ねぇーな」と賛成して初めての憲法改正が実現しやすくなるし、一度改正を経験すれば抵抗感が減ってほかの条文の改正にも進みやすくなるはずだ――というアベなんちゃら一派の魂胆が見え隠れするからだ。
今の騒ぎが一段落すれば、アベなんちゃらたちは法律よりも憲法に明記した方がより確かだし、強力になる…トカナントカ甘いささやきを持って国民を騙しにかかるはず。
法律で対処できるものをわざわざ憲法に書き込む必要なんかないのだからそれは筋違いで、仮に不備があったとすれば法律の方を改正して水が漏れないようにすればいいだけの話。
その攻防は既に始まったと見るべきで、油断はできない。
今のうちからしっかり注視して行かなければいけないと思っている。
まったく、余計な神経を使わせる政権であることよ。
2枚舌どころか何枚あるか分からない舌のせいでもつれ気味の例の口調で非常事態を宣言する得意顔のアベなんちゃらの顔なんぞ見たくもないが、どうせテレビニュースはトップで流すんだろうから目の端には入ってしまうだろう。
チラ見ぐらいしてやるが、そろそろサヨナラも近づいているようだし、名残りでも惜しむとするか…
以上、わが家のスイセン各種とクリスマスローズ