箱入り娘の「空蝉」が順調に次々と花を開いている。
去年、不注意からカイガラムシが株一杯に広がりかけ、慌てて退治に乗り出してナントカ事なきを得た。
しかし一難去ってまた一難。今度はうどん粉病に加えて黒星病も併発させてしまい、一時は葉が全部落ちてしまうほどで、枯れちゃうんじゃないかと肝をつぶし、お陰で株をだいぶ弱らせてしまった。
この春、なんとか葉が出そろい、ツボミがポツポツ上がってきた時は心底ホッとしたものである。
それでも1年経って後遺症は? これまでのように株一杯に花はつくのだろうか…心配は尽きなかったが、今のところ、何とかなっているようであり胸を撫で下ろしている。
ただ…従来は一つの花枝にメーンの花が咲くと、その後を追って、周りに5~6つもの兄弟姉妹たちも咲いていたのだが、今年はほぼ皆「一人っ子」である。
この空蝉と言う品種は、そもそも枝がしなやかすぎるところがあり、大きな一花だけでも開き切ればその重みで枝が垂れ気味になるところに、兄弟姉妹がほぼ一斉に咲き出すと、これはもう首を垂れっ放しにして下を向いてしまう。
その「うつむき病」的な欠点が隠されたという点で、一人っ子はそれなりに意義があると言うものだが、ボク的には「あぁ。まだ本調子じゃないんだな」「一花を咲かせるのが精いっぱいなんだな」と心中は複雑である。
このまま、病気も出ずに過ごせれば秋バラか、あるいは来年の春のバラのころまでには樹勢も回復し、兄弟の多い元のにぎやかな枝が戻って来るかもしれないと言う期待が膨らむ。
空蝉は2階のベランダで鉢植えにして育てているのでバラゾウムシの被害は免れている。
そして、憎っくきバラゾウムシにツボミを食い荒らされた階下の地植えのバラたちの被害もどうやら小康を取り戻しているようである。
理由は多分、徹底的な捕獲作戦のお陰だろうと思っている。
これまでに十数匹を逮捕即処刑してきたお陰で、最近は被害が出ていないばかりか姿も見かけない♪
とは言え、どこかに卵を産み付けていることが予想され、油断はできないが、ちょっと胸をなでおろしている。
と言ってもこれまでにだいぶ被害が出てつぼみをダメにさせられているので、一番花は大して期待できない。
悔しいけど二番花に一番花の役割も担ってもらわなくてはならない、という点では異常事態は続くことになる。
そしてやってくる梅雨時が、今度はうどん粉病や黒星病が蔓延する時期でもあり、この対策に気を遣わなければならない。
まったく手のかかる奴らである。
以上、まだ散ったものが一つもない今年の空蝉