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平方録

黄砂、海砂…砂まみれ

目覚めると辺りがほの明るい。

まさかっ!

枕もとの時計を確かめるまでもなく、日は既に上っていて寝室の外はもっと明るい。

直ぐ飛び起きて台所に行き、やかんをコンロに乗せてガスをつけ、歯を磨く。

この間、頼まれていた自家製食パンを薄切りにし、沸いた湯でほうじ茶を入れてパソコンの前に座ったのが「5:29」。

2日続きで寝坊した。

春眠不覚暁 處處聞啼鳥 夜来風雨聲 花落知多少

まさに孟浩然の「春暁」のとおり…

桜はとっくに散ってしまったが、夜来の風雨は何度かやって来たし、何といっても体が寝過ごすことを求めているようでもあり、やはり自然に逆らうような真似をしたらイカンな…と、こういう時はじたばたしないで自然の流れに素直に身を任せるに限る♪

朝寝坊の勧めってやつですな♪♪

 

起きた時、右臀部の筋肉が痛んだ。

理由はちょっと思いつかない。

自転車でパトロールしてきたからって、大した距離じゃないし、それは考えにくい。

ならば…と思案してみるが、思いつかない。

何かちょっとしたはずみで右足とその付け根と臀部に急激な負荷がかかったということはあり得る。

何か一瞬の出来事があって、それに対処した結果かもしれないが、それが何かは分からない。

しかし、痛いと言ってもボクには心地いい部類のものである。

ボクは常日頃、筋肉痛に関しては「あぁ、生きてるなっ♪」と心地よさを感じるほどで、痛いのをわざと確かめたりするくらい「好きっ♪」で「愛い奴♪」なのだ。

自分の身体の一部分が縁の下の隠れたところで健気に頑張っている感じ…それがイイんだなぁ…

そんなわけで今朝の右尻の痛みに久しぶりの心地よさを感じている♪

 

昨日は黄砂が飛んでいるっていうのに、野次馬根性でパトロールしてきた。

それも海辺の道路。

洗濯ものは外に出さずに部屋干しの方がいいでしょう、と気象予報士が口をそろえるくらいだから、家にじっとしている方がいいのかも知れないが、それなら日本中の外で仕事をする人々に休んでもらわなくてはならない理屈だ。

そうは問屋が卸さないし、そう単純なものでもない。

そして海辺の道路。案の定、上空を含めて水平線まで雲一つない青空が続いているというのに、水平線のその先にあるはずの景色は消しゴムで消し去ったように「消え」ている。

風呂屋の湯船の奥の壁には手前に松林、海に帆掛け船の真っ白な帆、そして奥に霊峰富士の嶺が描かれるのが定番中の定番で、それが風呂屋の代名詞みたいなものだが、その肝心な松林も白い帆も、そして何より富士の嶺が消えてしまっているのだとしたら…

しかし、事実は小説より奇なり、論より証拠…江ノ島より奥の背景は完全に「消え」ていたのだった。
浜辺の自転車道に出ようとすれば、もう何日も続いている南寄りの強風のため、自転車道は海砂で完全に埋まり、ここはいつからポンペイにつながってるんだ…の有り様。
かくして空中には黄砂、進む道には海砂の山……もう砂まみれのザァ~ラザラ。
お陰で、家に帰りつくと顔が乾いた砂で固められたようにこわばる感じで、大きく口を開けようとするとバリバリと音がするような有様で、顔を洗ってようやく人心地がついたのでございます。
砂…侮れませんな。
 
 

稲村ケ崎からの眺め 江ノ島より奥の景色がきれいに「消え」てしまっているっ!


こういう晴天の日には画面中央に富士山が浮かぶはずだが、箱根の山すら見えず…


江ノ島から稲村ケ崎方面の振り返る


直線距離でせいぜい4~5km程度しかなさそうな葉山方面が霞んでいる


わが家では今、ホタルカズラが花盛り♪
 
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