一昨日、原料のサツマイモにまん延し始めた病気のため計画通りの生産が出来ず、販売が休止されることになった焼酎の話を書いた。
そんな事が起こるのか…と、これにはいささか驚き、まさか我愛焼酎の原料にまで病気が伝染することがないようにと祈るばかりなのだが、一難去ってまた一難ともいえる事態に遭遇してしまった。
正月も間じかに迫っていることだし、切れている愛飲のウイスキーを手に入れるべく、鼻歌交じりに少し離れた大きな酒屋までぶらぶら歩いて行ったのだ。
そしてスコッチウイスキーがズラァ~ツと並ぶ棚の前に立って初めて、尋常ならざる事態が起こっていることを知らされる。
目指すスコットランド・アイラ島で生産されるシングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」がどこにも見当たらない!
…!?
おかしいなと思いつつ、見落としているかもしれないと、何度も棚の前をうろついてタメツスガメツして探すが、やっぱりどこにも姿はない!
店の人に聞くととんでもない答えが返ってきた。
「3、4か月前から入荷しないんです。なんだか、メーカーが出荷制限しているって噂があるし、ウクライナ戦争で日本への輸入ルートが塞がってしまった…とか、噂はいろいろありますが…。とにかく、いつ入荷が再開するかの見通しもまったくわからない状態です」と実に申し訳なさそうな顔で答えてくれた。
ラフロイグの蔵元は数年前に日本の大手酒造会社が買収し、現在その傘下にある。
そこのホームページを見ても、店頭から消えている事実についての説明は何もない。
まるで何事も起きていないかのようでもあり、説明責任と言うものをどう心得ているのか、ケシカラン話だと思う。
その代わり、ネットで「ラフロイグ」「出荷制限」などと打ち込むと、呑兵衛がずらずらと現状を報告し、様々な憶測を飛び交わしている。
ボクには悪夢がよみがえってきた。
コロナ禍が始まる1、2年前だったか、日本に初めてスコットランドでウイスキーづくりを学んだ竹鶴政孝由来の「竹鶴」という銘柄のウイスキーが今回同様、突然店頭から姿を消したことがあった。
ラフロイグと竹鶴の2本をいつも常備していて、気分によって飲み分けていたのだが、その「店頭から消えた」現象が元に戻ることは無く、そのまま消えたままである。
あの時は本当にがっかりした。
原因は竹鶴が売れすぎて原酒が底をついてしまった、と言うのが原因だった。
もっとも、少量残された原酒を使って、今でも超プレミアムなウイスキーが作られているようだが、目にしたことも飲んだことも無い幻の酒になってしまっている。
まさかラフロイグも同じ道をたどるんじゃないだろうな…と言うのが目下の心配のタネである。
ただ、今のところネットではやや値段が高くなっているが、手に入れることはできる。
ボクも早速注文し、昨日、手元に届いて封を切った♪
栓を抜くと同時に、あの強烈なビートの香りがツンと鼻腔に突き刺さるようで、実に刺激的で好ましい♪
今も、このブログを書くために小さなショットグラスに注いで舐めながら書いている♪
これぞ気付け薬中の気付け薬と言ってよく、キーボードを叩く指先の何という軽やかさ♪
一時の小康は得た思いだが、とにかく現状がどうなっているのか、今後の見通しも含めて説明してもらいたいものだとつくづく思う。
わが家のパンジー
ネットで手に入れた「ラフロイグ10年」