気象予報士は数日も前から「降るぞ、降るぞ、大雪だ! 」と大騒ぎしていたし、当日の朝、つまり昨日の朝になってさえ、まだ「降るぞ、積もるぞ、大雪が! 」と天気図の前に立って口から泡を飛ばしていたくらいだ。
それが……
東京や千葉、茨城などでは確かに朝から雪が降って積もったらしい。
でも、わが海辺の町には夕方の4時過ぎになってようやくちらつき始め、20~30分間降ったろうか、それで家々の屋根が薄っすらと白くなりかけたが、降りんでしばらくすると、それこそ春の淡雪のようにスウ~ッと消えてしまった。
雪が降るのは仕方ないとして、曜日が悪いなぁ、他の日にしてくれないかなぁと思っていたのだ。
何せ、今日10日の日曜日の朝は円覚寺の日曜説教坐禅会で、月に1度の管長の法話が聞ける日である。
1月の法話はいとこの葬式に参列したため聞き逃してしまった。それで、今年2度目はぜひ! と思っているのだ。
気候の良い季節は自転車を漕いでいき、冬場は車で送ってもらっている。
それが積雪でもあれば起伏の多い鎌倉での車の移動は難儀である。
マイカーは4輪駆動車だから平たんな道路に積もった2~3センチの雪なら何とかなるだろうが、坂道では不安が残る。しかもタイヤはノーマルのままだし、チェーンなんて持ってもいない。
最寄りの鉄道駅まで1.5キロほどの道を歩かなくてはならない。
早朝の雪道は凍っているだろうし、寒風の中をとぼとぼ行くなんて嫌だなぁと思っていたのだ。
その懸念が無くなっただけでもうれしい。
月に1度、横田南嶺管長の法話が聞ける日曜説教坐禅会の人気は驚くほどで、大方丈には毎回500人超の人々が詰めかける。
大概の参加者は法話を聞くとさっさと帰ってしまい、坐禅をして帰る人はぐっと減ってしまうのだから現金な善男善女たちだが、そういう善男善女にとっても雪道や寒さは大敵に違いない。
そういう意味からも、大雪注意予報の空振りは歓迎すべきことで、メデタシメデタシなのである。
予報が外れてがっくりと肩を落としている気象予報士がいたら、宮沢賢治のように近くに寄って肩に手をかけ「ダイジョウブ ダイジョウブ キニシナクテモイイカラ」と声をかけて上げたい。
何が大雪に注意だ! と思っていたら夕方になってサァ~ッと振って来たなと思ったら、すぐに止んでしまった=16:13
我が家のパンジーの上に雪片が降りかかるがすぐに消えていった
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