昨日、わが俳句結社「二合会」の月例会を横浜市栄区の同人宅で開いた。
コロナ禍が続くこのご時世に個人宅に人が大勢集まるというのはいかがなものか、と言う意見もあったが、同人たっての希望で実現した。
と言うのも、この同人は長年連れ添った奥さんを1年くらい前に病で亡くしていて、当時は今のように規制が緩やかでなかったため、葬儀自体は近親者だけで済ませ、我々他の同人たちはお悔やみもかなわなかったのだ。
そんなこともあって、彼は年内に一度線香の1本でも挙げてもらいたいと思っていたのだと思う。
その気持ちを汲んでのことで、家に着くなり仏壇に線香を上げさせてもらい、手を合わせてきた。
驚いたのは家の中が誠にきれいで整然としていたことで、トイレや台所も含めてまるでモデルルームか何かのようである。
普通、人が暮らしていれば、ああはいかないのでは…と思うくらいなのには心底驚かされた。
几帳面な人柄とは思っていたが、あれほどとは…
いつだったか、独身の息子と2人で暮らしていると言っていたが、そうだとすれば「やもめ暮らしに〇〇が湧く」の2人分の痕跡がどこかに残っていてもよさそうなものだが、それも無い。
極端に言えば、ここにはたして人が暮らしているんだろうか…という疑問さえ湧いてきかねない。
まぁ、几帳面な男がいたものである。
感心した。
そう言えば食生活も徹底していて、動物の肉は一切口にしないと言っていたし、身長は164、5cmのはずだが、ガリガリに痩せて体重は50㎏台だそうだ。
もう少し太った方がいいのではと言うと、これくらいが動きやすくてちょうどいいと言う。
最近やや飽食気味で腹の周りが気になり始めたボクと、ボクよりもう少し立派な腹囲を持つ絵描きの同人と顔を見合わせてしまった。
ところで、わが同人たちの間でもコロナ感染者が増え、3人が感染したことが判明した。
立派な腹回りを持つ絵描きの同人はいまだに後遺症が続いていて、酒好きだったのにグラス1杯のワインが飲み干せないとボヤいているが、他の2人は「ありゃ風邪と同じだよ」と口をそろえる。
ちょこっと熱が出て、市販の解熱剤を飲んだら一晩で熱が下がり、後はスッキリくっきりで「コロナに罹る前より体調がいいくらい」とまでのたもう。
ホントかいなと眉に唾したくもなるが、2人が口をそろえるのだからあながち嘘八百でもないのだろう。
後遺症が残る絵描きの同人との差はどこから来るのか、そこが知りたいものだ。
合評に先立って同人宅近くを流れるイタチ川べりで吟行をした
紅葉は終わりかけていたが、積み重なった落ち葉を踏みしめて歩くフカフカな感触とカサコソと立つ音が心地よい
カワセミもいるという
なかなかいい所だ
若草の萌える春もよさそうである♪
今回の兼題は「牡蛎」だった。
わが提出句は吟行句も含め、以下の通り。
紐ほどく牡蛎弁当や伯備線
イタチ川忘れがたきは松葉蟹
出雲路やはるばる来たり松葉蟹
松葉蟹いつから脚は20本
松葉蟹酒飲む暇もあらばこそ
ズワイガニを貪り食ったことのない連中ばかりで、みんなきょとんとしてしまってボクの句は受けが良くなかった。
これだからビンボー人の集まりは嫌なんだ。
ン? その前に句の出来栄えを考えろだと…