見出しの写真は大型連休前の平日に撮った江ノ島南側の岩場の光景。
見て分かるように表面が雪でも積もったように真っ白になっていて、遠目には海鳥のフンでも堆積しているのかと思って、それにしても今まで見かけたことのない光景だなぁと奇異に感じた。
今まで見たことも無いような光景に出くわすと昔取ったキネヅカの好奇心は今でも生き残っているようで、そのまま通り過ぎるという心境にもならず、岩場まで下りてみたのだ。
近寄ってよく見ると、どうも鳥のフンではなさそうで、その証拠に表面は小さくて丸い鱗のようなものでびっしりと重ねられているような感じに見えた。
触ってみると貝殻のような石灰質のようでもあるし、かと言って爪を立ててはがそうとしてもびくともしない。
石灰が固まったものなら爪でくじれば多少は白いものがはがれるはず。
ということはフンでもなし、鱗でもなし、貝殻でもなさそう…
そこでボクの想像力も尽きてしまい、近くの岩場で釣り上げた魚を活〆にしている人に尋ねてみたが首を傾げるばかりで埒が明かない。
ま、いずれ分かる時が来るだろう。
最近は気が長いのだ。急ぐ旅じゃァないしね。
いずれ「なぁ~んだ、そうだったのか!」と納得する日が来るのを楽しみに待つのもいいものなのだよ、お立合い。
で、ボクの興味はすぐに活〆にされている魚種に移り、それはイシダイですかと聞くとメジナだという。
メジナの刺身は絶品だし、塩焼きにしたって美味しい。
羨ましいなぁと思いつつ、その場を離れて岩場をさまよっていたら、件の釣り人にまたアタリがあったらしく竿をしならせて糸を巻いている。
で、牛若丸のように岩場を風のように舞ってその釣り人の元に急ぐと、またメジナを釣り上げた !
どうやらボクの目の前にいる人は達人らしい。
「すごいなぁ。他の人は誰も釣れてませんよ」とホメると、まんざらでもなさそうな顔をしてエサがね、とポツリ。
撒き餌が違うと思うんだと秘伝をにおわせる。
ボクは釣りをしないので立ち入っては聞かなかったが、撒き餌にひと工夫凝らして魚をおびき寄せる何かを仕込んでいるようなのだ。
この釣り人のクーラーボックスを見せてもらったら、中には大中さまざまな大きさのメジナがぎっしり詰まっているのには、また驚かされた。
やっぱり達人である。間違いない。
エサに工夫を凝らす…ボォ~ッと釣り糸を垂れていアタリを待つだけじゃなくて、研究熱心なんですな。
平日の昼下がり、岩場には太公望が何人も出て釣り糸を垂らしていたが、竿をしならせる釣り人はこの達人だけ。
余計なお世話だろうけど、周りの人が気の毒になるくらい。
「今晩のおかずが獲れたってわけですね」と水を向けると「今晩の分だけじゃないよ」と、日焼けで鼻の頭の皮膚が剥けてしまった顔をほころばせて満足げな表情がとても良かった。
大型連休中に小学生の男の子の孫2人が遊びに来るそうで、「孫がこの塩焼きが大好きなんだよ」とも。
美味しそうに塩焼きを食べる孫2人を見ながら、自分は刺身を肴にちびりちびり飲る。
良いお爺ちゃんじゃないの。
若君は近くにいるけど、四国に引っ越してしまった姫と妹君に会いたい…
白く変色した岩は美的じゃないんだなぁ
このメジナは小さめだが、撒き餌が無くなったのでこれでお終いって言っていた
すごいや。大中のメジナでぎっしり! こういうのを大漁って言うんだろうな
岩場でピィ~ピィ~と甲高くてきれいな声で鳴く鳥がいた
昨日我が家近くの豆腐屋の駐車場にいた色のきれいな鳥の鳴き声と姿かたちがそっくりだった!
イソヒヨドリという鳥らしい。ひょっとして〝おから〟を食べに来たのかもしれない⁈