葉山の県立近代美術館で開かれている「フランシス・ベーコン」展を見に行く。
イギリス生まれの画家で…と言っても初めて聞く名前で、どんな絵を描くのかも知らなかった。
ただ「知識は金なり」という名言を残した哲学者と同姓同名で、しかも同じイギリス生まれ。競売ではピカソやムンクと並ぶ値がつき、現代美術に多大な影響を与えた20世紀の巨匠だという触れ込みに興味をそそられた。
有名な写真家が撮った写真の上に落書きしたような作品が多く、わが孫たちがわが家に残していったいたずら書きを額装して美術館の壁に飾ると、訪れる人たちはやっぱり神妙な顔つきで見るんだろうか…などと思う。
ふぅ~ん、こういうやり方ってアリなんだという気分。
こういうのは最初にやった者勝ちって所もあるから、それができた人が巨匠っていうことなんだろうな、とも。
ボクの美術鑑賞の一つの物差しは「心地よいかどうか」。
そういう観点からすると、心地よさとはいささか離れてはいたが、ふぅ~んと深く息を吐き、感心したことは事実。
何とシニア料金たった600円で20世紀の巨匠の作品を鑑賞できたことはウレシイことでありました。
で帰り道、「エッ、こんなところにこんな場所が!」と大概の人がビックリする隠れ里のようなところに立ち寄ってみる。
ここは、葉山の御用邸に静養に来られるたびに美智子皇太后が皇太子妃時代や皇后時代を通じてお忍びでの散策を切望された場所で、さすがに皇太子妃時代のような景観はだいぶ失われたとは思うが、ひなびた感じは今でも残っていて、地元の農家が道路わきに拵えた野菜売り場をのぞくと採れたてのタケノコが並んでいた。
さらに地元に戻ってシラス漁の網元の前を通ると「生シラスあります」の札が出されているのを見つけた。
シラス漁は3月11日に解禁になって以降、今か今かと待ちかねていたのだが、不漁でなかなかお目にかかれず、ようやく出会えたという訳なのだ。
かくして、夕餉には湯がいただけのシャリシャリした食感のタケノコとぴっちぴちの生シラスが並んだのでありました。
これぞ春の味覚、湘南の味なのでございます ♪
いやぁ…眼福に口福…いっぺんの春ですなぁ~。
フランシス・ベーコン展
「自画像」
「自画像」
「ボクサーの写真上のドローイング」
「『戦艦ポチョムキン』の中の乳母の写真上のドローイング」
「ヒヒの写真上のドローイング」
「xアルバム9裏ー叫ぶ教皇」
つぶらなヒトミのシラス
生シラスと採れたてのタケノコ