熟睡できたとみえて、6時間後の目覚めはさわやかだった。
少なくともそう思っていた。
そして電動歯ブラシを口にくわえて窓際の椅子に腰を下ろして歯を磨き出すと、東の空がほのかに白み始めている。
そういやぁもう4月だから夜明けも早くなるだろうさ、しかしそれにしても、まだ4時過ぎだがなぁ…
歯を磨き終えてパソコンを立ち上げようとした時、デスクトップの脇に置いたデジタル時計に目が止まった。
「458」
4時58分!
キツネにつままれたよう…とはまさにこのこと。
てっきり4時5分過ぎにベッドを離れたと信じ切っていた。
どこで何が起きた…いや、誰がボクの時間を盗んだのか。
考えられることと言ったら、目覚まし代わりにセットしている4時のNHKラジオのニュースを聞いた後、シュンミンアカツキヲオボエズをやっちまったとしか思えない。
あれをやる時は「ちょっとだけ」という明確な意思が働き、気が付くと小1時間が経っていて大いに慌てるというのが相場だ。
しかし、今回はそんな「ちょっとだけな」という自覚すらなく、言ってみれば自覚のないまま、なし崩し的に無意識下で行われたという点で、なんだか空恐ろしい気分である。
遂に来て欲しくないものが来たってことか…
ほら、アレだよアレっ !「ほ」に濁点と「け」。
久しぶりに近所の池と森の公園を散策した。
すると、飛んでいたモンシロチョウがカキドオシの花に止まって蜜を吸い始めるのが見えた。
で、何となくしげしげ見ると、「ん? 白っぽいけど、真っ白じゃないな」ということに気付く。
羽の一部が黄色いし、羽の裏っ側が汚れたような模様になっている。
「はて、初めて見るチョウチョだな」と首をひねりかけた瞬間、思い出した。
よく訪問させてもらっている北九州にお住いのブロガーさんのブログに同じチョウの写真が載っていたことを。
ツマキチョウって言うそうだ。
年に1度、春だけに現れるチョウだそうな。
初めて認識した。
そのブロガーさんも最初はモンシロチョウだと見過ごしかけたそうだ。
でも羽の色に気が付いてよく見ると「名前は知っていたけど初めて見たっ!」ってことになったらしい。
発見というのは思いがけない時にフイに現れるものだものな。
カキドオシ
カキドオシがたくさん咲いている
カキドオシの花の格好によく似ているのがキランソウ 地面にへばりつくように咲いている
花の色はこっちの方が好きだな ♪
名残のヤマザクラ
水の中の生き物たちも「花見だ花見だ」と、さぞや浮かれていることでありましょう
深山幽谷に分け入った気分
葦がだいぶ角ぐんできた
これニワトコの花
不謹慎かもしれませんが、何かにそっくりじゃありません?
ほら、あの新型ナントカカントカっていう憎っくきウイルスですよ。