平方録

腕白でもいい…

晩ご飯を食べに来た2歳の孫息子の若はまだ、おむつをしている。
ばあばがよく遊びに行って面倒を見ているので、とてもよくなついているのだが、わが家に来ると玄関を上がるなりボクのところに一目散にやってきて、手に持っているおもちゃや本を差し出して「今これが気に入ってるんです。どうぞみてください」とばかりに、恭しく差し出すんである。

ここのじいさんはちょっと怖そうだから機嫌を取っておこうというのか、それともおむつが外れたらいろいろなところに連れて行ってもらおうと、今からゴマをすっているのかは分からないが、とにかく仁義を切りに来るのである。
若いくせに見どころのある奴と言いたいところだが、別にやくざの世界ではないから仁義を切る必要はないのだが、彼なりに考えてのことなんだろう。
しかし、トコトコとボクの所に走り寄ってくるところはなかなか可愛い。

この若はとても穏やかな性格で、保育園などで自分が夢中になって遊んでいる道具を他の子に取られても怒ったり泣いたりしないでニコニコしながら別なもので遊び始めるんだそうである。
根が優しいというか、争いを好まないというのか、まして人のものを横取りするようなことは素振りさえ見せないようである。
多分、博愛主義者なんだろう。

昨日は食卓の周辺に蚊が現れ、大人どもが「あっ、蚊だ。そっちへ行った!」などと宙をにらみながら騒いでいる姿に不安を覚えるのだろうか、急にえ~んえ~んと泣き出したのだ。
怖くないよと言ったって駄目である。怖いから泣き出したんであって、その場の雰囲気を変えないと泣き止まないのだ。
母親によると、玄関先に小さなアリが歩いているだけで、怖いらしくすくんでしまって動かなくなるんだそうである。

一時のことだとは思うが、この状態が続くようではちょっと心配である。
小学校に通うようになればいじめの対象になりかねない。そんなことになれば可哀想である。
可哀想くらいで済めばいいが、いじめというものは一端始まると次から次へとエスカレートしていくものらしいから恐ろしいのだ。
取り越し苦労かもしれないが、取り返しのつかないようなことにならないようにするのは大人の責務である。

かくいうボクだってムカデやゲジゲジ、ゴキブリの類は見るのもいやである。
若の母親はセミを怖がる。
なんであんなものをと思うのだが、本人は真剣である。
わが家は木が多いからセミがたくさんいる。夜などは木の下を通るだけでセミの方が驚いて飛び回ると、それが怖いのだと言って悲鳴を上げるのだ。

まぁ、この親にしてこの子ありといったところなのだが、男の子にはもう少したくましくなってもらわないといけない。
その昔「腕白でもいい、たくましく育ってくれれば」というテレビコマーシャルが流れていた。
何事も程度の問題なのだが、男の子がアリや蚊におびえるようではちょっと困るのである。

こいつハムは好物で、むしゃむしゃと嬉しそうに食べるんである。オイッ!










ホタルブクロが咲き始めた


散歩の足を伸ばして七里ヶ浜まで下りてみたが、波打ち際では特に強い南寄りの風が吹き付けていて早々に退散してきた。強風で空気中のチリも吹き飛ばされていると見えて江の島の右手の小動岬の上に富士山がかすかに見えている
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