平方録

続・ハプニング

姫とたっぷり遊んだ。

ホテルに迎えに来てもらって姫の家で朝食。お気に入りのテレビ番組を一緒に見る。
これまで姫が育ってきた足跡を残した写真帳を見せてくれた。
ただし、われわれの時代の分厚くて重いアルバムとは違って、ごく小型で薄くて軽い。本のようにキチンと製本されている。体裁がとてもよい。手軽だから誕生日だけ、とかテーマごとに類別できて便利だ。文庫本程度の大きさのものはとても使い勝手が良い。何よりしゃれているのだ。
インターネットで自分の好きなように作れるという。しかも、アルバム1冊の値段より安い。
う~む、時代は進んでいるなぁ。勉強になった。
「じいじと姫」なんて写真集に最適ではないか。作って見せびらかしてやるか。

午前10時前に八幡山公園へ。宇都宮市の中心部にあってテレビ塔のあるところだ。でーん、と競輪場も存在するところがこの都市の性格を表している。

ここには長~い滑り台と急傾斜の滑り台があって姫のお気に入り。ゴーカートまである。
初めて来た時、雨上がりの長~い滑り台を滑って短パンの尻で滑り台についている何百本かのローラーの水けをふき取ってあげたことがあって、錆混じりの汚れで短パンがボロ雑巾のようになってしまい、大失敗したことがある。
学習した今回は尻の下に敷くプラスチック製座布団を用意した。これだとよく滑るし汚れない。姫と「連結して」滑る。姫はスピードを怖がらない。「もっとスピード、もっとスピード」と速度が増すたびに喜ぶ。
短い滑り台は傾斜が強いのでスピードが出る。足や手でスピードを全く殺さず、「キャー、ワー」と叫びながら一気に滑り降りてご満悦だ。何度も急傾斜の階段を走って上っては直滑降を繰り返す。付き合わされるこちらは息が上がってとても駄目。5歳の姫の体力もない。人生の秋、を知る!?

ゴーカートは5回つづり券を購入。こちらもスピードと急ハンドルがお気に入りの暴走族。母親とばあばも1度ずつ乗って使い切る。

敷物の上でおにぎりの昼食。動き回っているせいで食欲は旺盛。時折強烈な日差しが降り注ぐ天候で、スリルとスピードをたっぷり堪能した。家に戻ってトランプやオセロ、ダイヤモンドゲーム…。オセロは覚えたてだが筋はよろしい。あっという間に勝てなくなるだろう。

回転寿司の夕食の後、駅まで送ってもらう。途中で泣きべそをかかれて弱った。1日から幼稚園! 友達とたっぷり遊べるよ。

かくて真夏の夜の夢のごとく、ハプニングのような楽しい時間は幕を閉じたのでした。


スピード狂の姫は一気に滑り降りてご満悦
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