夏から秋にかけての天候不順と管理者であるボクの無精ぶりが重なってしまったのが主たる理由だと思うが、今年のわが家の秋バラは散々だった。
とにかく梅雨時から秋にかけて黒星病やらカイガラムシの被害が続出して、多くの株が被害に遭って秋を迎えるころにはほとんどの葉が散ってしまって丸裸になってしまう株まで現れた。
我が家はもともとつるバラが多く、初夏には見事な花を咲かせてくれても、秋の花は端から期待していない。
そんな中で茶色い花を咲かせる「空蝉」をはじめ、丈夫で清楚な「ブラッシングアイスバーグ」など、何本かの四季咲きのバラもあり、楽しみにしていたが、とても残念である。
雨のように農薬を降らせて病害虫の防除をしているバラ園などでも今年はかなりの苦労があったらしいが、ボクのような無精者のところは成すすべがない。
頼りはバラ本来が持つ抵抗力と復元能力で、とにかく我が家に連れてきてしまったことを「すまぬすまぬ。なんとか頑張ってくれ」と詫びて懇願するしかない。
まぁ、そこはバラの方も少しは心得ていると見えて、自力でよみがえろうとするところは目を見張るものがあり、空蝉に至っては丸裸になりながらも数輪の花を咲かせる健気さには、正直言って心打たれるものがある。
何とオーバーな…と笑わば笑え。本心から思うのだから何を言われてもへっちゃらである。
それだけでも、まるで一世を風靡したテレビ小説「おしん」を彷彿させて感動ものだが、秋に苦戦する四季咲きのバラを見かねたのか、秋には縁のないつるバラが「それなら私たちが…」と思ったわけでもないのだろうが、門柱とそれに連なるアーチに絡ませている「バレリーナ」と「伽羅奢」が咲き出してしまった。
伽羅奢だって夏の暑さと黒星病のダブルパンチに遭ってほとんどの葉を落としてしまったにもかかわらず花を付け始めたところなど、冬が過ぎて春が来て、初夏が近づいていると勘違いしたのかもしれないが、ヒトの目から見れば時期外れもいい所である。
狭い庭の小さな一コマだが、このバラたちの今年の苦戦が地球環境の成せるせいだとしたら、ヒトの責任は相当重い。
あの中国だって火力発電所を止めるためにもがき始めている。
そういう中で止めるどころか発展途上国向けに火力発電所の輸出を続けるなんてことを、シレッとした顔で広言する国に暮らしていることが恥ずかしくてならない。
いささか小振りながら、空蝉が何輪か花を咲かせてくれた
この写真を含めた2枚は今年春に挿し木して育てた株に早くも花を咲かせた空蝉
初々しい株が咲かせる花はそれ自体が初々しさにあふれている ♪
秋には咲かない「伽羅奢」なのだが…
奇麗だけど、どこか痛々しい
12月に入ったら早々にせん定作業に取り掛かり、肥料もたっぷりくべて来年の初夏までゆっくり休んでもらおうと思う
こちらは「ブラッシングアイスバーグ」