最近“感心”したのはバドミントンの男子選手2人のバカラとばく騒動。
このうちの1人は世界ランク2位の腕前で、この夏のリオデジャネイロ五輪の金メダル候補だそうだ。
こいつは先輩選手から誘われてズルズルはまり込んだらしいが、悪いことと知りながら抜け切れなかったというのだから、随分と意思の弱いアスリートがいたもんである。
普通、一流アスリートというのは心も相当に強く、意思だって固いはずなのだが、まぁたまにこういう変異を起こす輩も出てくるのだろう。
結局、この金メダル候補は無期限の競技会出場停止処分となり、リオ五輪出場の道は断たれた。上から3番目に重い処分だそうだ。
ただ、反省の様子が見られれば、将来的にはこの処分が解かれることもあるという。
罰則というのは、悪さをした者の息の根を止めるためにあるのではないことは明らかで、やり直せる道筋を残しておいて様子を見守るのも大切なことだ。
ましてや若い選手の起こした間違いである。
再教育の上で立ち直れるなら、その立ち直った姿を見て見たいものだ。
競技団体が決めた一連の措置は、世間の一般常識から見て、ほぼ常識にかなったものといえるだろう。
プロ組織と違ってアマチュアスポーツの世界では上部団体の常識というものが、一定程度健全であるという事を示したともいえるのである。
「一定程度健全」という表現の裏側にあるのは、プロ野球界のことを指していることは言うまでもない。
大甘の“みんなで渡れば怖くない”で自分たちの仕事そのものに金をかけていることが発覚しても、さしたる反省もしないまま開幕して平然としていることに比べれば、バドミントン協会は十分に健全、世間常識に合致しているというべきなんである。
違法行為はどう見たって違法なんである。
その違法行為が明るみに出れば、それは罰しなければいけない。罰したうえで再教育なり、反省の度合いを確かめながら、時を経て救済の道に戻してあげるというのが世の中のルールなのである。
自分たちだけ身内の論理で物事を処理しようとするから、世間との間で微妙なずれが生じてしまう。
こうしたけじめをきちんとつけないような組織では、いずれまた同じような事が起こるぜ。
ところで“感心した”という意味は特別な出来事を指しているからである。
この世界ランク2位の選手はこともあろうに、プロ野球界にあって一番大きな顔をして“おれたちは球界の盟主”だとふんぞり返っている割に、賭博疑惑の選手をぞろぞろ出した球団の開幕戦に招かれ、始球式で一投を投げ込んだそうである。
世の中にはさまざまな競技があって、しかも優秀なアスリートがたくさんいる中から、よりによってバカラとばくの常習者に話を持ちかけるなんてことは、そうそうあることではない。
類は友を呼ぶ。とにかく、たいした嗅覚である。こういうジョークは嫌いではない。
もしかして“盟主球団”の職員の中に処分の甘さを憤るものがいて、あえて仕組んだのではあるまいかとさえ思えるのだ。
まさか? いやいや、案外図星かもしれませんぜ。
見事なコントロールで、絶対に打たれないアウトコース低めに糸を引いた剛速球が投げ込まれるのを見せつけられた思いである。
ま、どっちにしても世界ランク2位の選手は謹慎し、反省して立ち直ることを期待したい。これもまた大切な勉強。東京五輪で金メダルとってよ。
一方のプロ野球界。多くの選手にとってはまったく無関係で、迷惑なことに違いないが、けじめのない世界の行く末が心配である。もはやプロ野球に何の関心も持たないけれど…。
それにしても、憲法違反、憲法無視の法律を作って平然としている日本だからね。けじめのなさが列島全体を覆ってしまっているというわけさ。
この国の行く末こそ案じられるのだ。
ちょっと暖かくなってきたら、バラの新しく伸びた枝にアブラムシが沢山とりついている。今年は農薬・化学薬品の類は使わない方針なので、ティッシュを使ってこそぎ落してつぶし、取り損ねたものは指でつぶした。バラゾウムシの被害も目立ちはじめたが、1匹も発見できなかった。気の抜けない季節を迎えている
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