NHKの午前4時のニュースを寝床で聞き終えるとすぐに起きてベランダに出る。
東の水平線から45度くらいの高さまで薄雲がたなびいているが、それ以外の空は晴れて星が瞬いている。
それくらいに周囲はまだ暗い。
随分と夜明けが遅くなったものだ。
すぐに目に入るのは東の空高くで輝く金星だが、それよりすぐ右手、位置的に言うと東南の方角に「あれっ !」と思わず声を上げたくなるような星座が浮かんでいるのに気付いた。
オリオンじゃないの っ!
冬の星座の代名詞のオリオン座が明るくなりかけた東の空の光りに飲み込まれまいと懸命に光を発し、その存在を知らしめようとしているかのように、目の前の大空に浮かんでいる。
いつごろからそこに現れて光り続けているのさ ? と聞いてみたいくらいだ。
そもそも、いつ頃姿を消したんだっけ ?
それすらも記憶にない。
確か「冬の大三角形」と呼ばれる壮大な三角形があるはずだ。
おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、そしてオリオンのペテルギウスの3つの1等星が形作る三角形である。
これはうっかり確認しそこなったが、1等星だから見えていたんだろうと思う。
まさにわがブログ名の「へぇ~ほぉ~録」にふさわしい現れ方で、ボクは南東の空を見上げてオリオンに気付いた時、心底「へぇ~ !」「ほぉ~ !」と思わず小さな叫び声が漏れたほどである
その小さな叫びの本音は「まだ8月だぜ。いくらなんでも姿を見せるのが早すぎないか ? 」「君ぃ、フライングだよ !」だった。
でも現実はそれだけで済まなかった。
昨夜は扇風機の世話にもならず、窓を細く明けて寝るだけで涼風が入り込み、涼しくてぐっすり眠れた。
いつもの夏に戻ったような感じである。
そして、ベランダに出てもう一つ気付いたのが夜明のヒグラシの合唱が聞こえてこなかったことだった。
もともとこのセミの店じまいは他のアブラゼミやミンミンゼミに比べると早い。
しかし、いくら早いと言ったって、まだ8月もぎりぎりだけど中旬じゃないか。店じまいなんてことがあってたまるか…
そうボヤキ、少し悲しくなりかけたところで、時間が経って周囲がだいぶ明るくなってくるとようやくセミ時雨となって聞こえてきたが、気が付いてみるとすぐに止んでしまった。
最盛期の鳴き方とは明らかに違っている…
昨夜はカネタタキだろうか、チンチン、チンチンとかすかに小さな鐘を叩くような音が庭から聞こえてきていたし、今朝シャワーを浴びようと風呂場に入ったら、外からコオロギのリンリンという鳴き声が響いてきていた。
何だい ! まだ8月だろっ !
2か月も続いた梅雨がやっと明けて、たった20日が過ぎただけだぜ。たったの20日、3週間にも満たないんだぜ。
秋になるのはいくら何でも早すぎだろっ ‼
一体全体、グルになって何考えていやがる、ったく。
夜明け直後の江の島の漁師たちの家々が並ぶ裏通り
オハヨ
鉢植えのブーゲンビリアに1輪だけ真っ赤な花が咲いている(見出し写真)
その隣の家にも鉢植えの花が咲き乱れ…路地裏の花園っていいものだ
表道の江の島神社参道に人はまだまばら
以上は江ノ島港の岸壁に太公望があふれた16日の日曜日の午前5時前後の光景でした