国民の半数が首をかしげる共謀罪法案の採決強行などを見せられ、挙句に女防衛大臣の分をわきまえない都議選応援演説やらが重なって、アベなんちゃらのふるまいに有権者が怒るのは当たり前なのである。
しかも多くの国民は日ごろ憲法のことなど滅多に口にしないが、9条に代表される平和主義はいじってほしくないと思っているところに、唐突に「変えたい。(自民党の改正原案を)臨時国会が終わる前に衆参の憲法審査会に提出したい」と時期まで区切ってきたのだ。
アベなんちゃらのおごりが目立つところに持ってきて、唐突な憲法改正発言はさすがに「何を勝手なこと言ってんだ!」と見逃す気にはなれなかったのではないか。
昨日、投開票された東京都議選の結果は、そんな東京都民の心の内が反映した結果だったと言ってよいだろう。
自民は過去最低議席の38を下回る23という大惨敗である。選挙前は57もの議席を持っていたのだから、完膚なきまでぶちのめされたわけである。
眠っているように見える民意だが、大人しいようでいて実はいったん怒り出したら容易に止めることはできない恐ろしい力を秘めているのだということを、これまでのいくつかの選挙が証明している。
傲慢になりすぎたアベなんちゃらはそろそろ退場すべきなのであって、「右派」による反体制の活動はもういい加減にやめるべきなのだ。
都議選の結果を横目で見てつくづく思ったのは、都民ファーストの会という新しい知事が作った政治集団の存在のことだ。
一挙に49議席を獲得して都議会第一党に躍り出たのだが、これがアベなんちゃらに対する有権者の怒りの受け皿になったということが何より大きい。
怒りを感じたところで、受け皿がなければ怒りの1票は漂流するだけである。行き場があればこその怒りの1票は大きな力を持つ。
それがたまたま、おあつらえ向きのような存在があったというべきなのだ。どんぴしゃりのタイミングだったのだ。
そこで危惧されるのが、国政選挙である。
受け皿がない! のだ。
都議選の民進は離党者が相次いで7にまで減った議席の確保もおぼつかなかった。完全に無視された形だ。
共産は躍進した前回に次いで今回も2議席増やしたが、国政で過半数を取るなんてことはなかなか難しいだろう。
そうなると怒りを抱いたとしても、棄権してしまうか、消極的な支持で自民に投票してしまう有権者は少なくないだろうと想像できるのだ。
それでは何にもならない。
さすがに衆参とも議席の3分の2を占めるようなわけにはいかないだろうが、それでも過半数はかろうじて維持してしまうのではないか。
ボクだったら相手が旧態依然なうちの年内に解散をして、どさくさまぎれの過半数維持を何とか果たして、「信任された」と胸を張って政権を続投するだろう。
アベなんちゃらたちだって、当然考えているはずである。
それさえ見透かして、おごりのアベなんちゃらたちにお灸を据えてやろうという、強烈な怒りが渦巻くようになるかどうか。
そうなれば別だが、それもちょっと考えにくい。
現状を考えると民進党は解党して全く別の政党として出発しなければ、どうにもならないだろう。有権者は現状を誰も認めないのだ。受け皿にはなりえない。
対自民の受け皿を用意できなければ、またぞろアベなんちゃら一味の天下が続くことになってしまう。
とにかく受け皿なのだ。若くて説得力のある人が飛び出して旗を振らないかなぁ。
アジサイって七変化どころではないようである=いずれも横浜イングリッシュガーデン
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