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平方録

正気の沙汰とは思えないけど…

「価格統制」「配給制」「有事」「私権の制限」etc…

昨日の朝刊の1面トップの記事にこんな言葉が並んでいるのを見てギョッとさせられた。

いったいどこの国の話だ?

いつの時代の話だ?

まるで戦前に連れ戻されたような…

いやっ、そんな漠然としたものじゃなく、まさに「戦争前夜」そのものじゃないか…

 

有事の際に輸入に頼っている食料が入って来なくなることを想定して、農水省が農産物の増産を農家や業者に「命令」できる制度づくりの検討を始めたんだという。

新聞記事によれば、具体的には花農家にコメやイモなど食べられるものを作るよう命令したり、限られた食料をまんべんなく国民に届けるために事業者に指示できるようにすることを検討するんだとか。

さらに価格高騰や買い占めを防ぐための価格統制や配給制まで考えるというのだから、これはもう78年前に膨大な犠牲者を出した末に終わった先の戦争の時と同じ光景が出現するということじゃないか。

防衛費の大幅増額、憲法に基づく専守防衛をかなぐり捨てて敵基地を攻撃する能力の保有しようとする計画、既に始まっているが自衛隊の輸送艦の空母への改造工事…などなど。
これら一つひとつをとってもキナ臭さを感じないではいられないのだが、アベなんちゃら内閣の時、強行採決を繰り返して強引に決めてしまった「戦争法」と揶揄される「平和安全法制」と言う名のいくつかの法律がある。
この中には戦前に猛威を振るい国民を震え上がらせた治安維持法を彷彿させる法律がすでに成立させられていて、それだけでも戦争準備は済んでいると言っても過言ではないのだが、今度の農水省の食糧統制の動きと言うのは、まさに、これら一連の戦争準備体制の締めくくりに当たるものと言っていい。
かくして日本は今、一瀉千里に戦争への道に突き進んでいるのである。
どこと戦うんだ?
何のために戦うのさ?
価値観が違ったってお互いを尊重し合えば住み分けは可能だろうし、互いに価値観を押し付け合うのももってのほかだ。
 
不思議なのは国会でこういう重要なことが議題にされないで、国民の目に見えないところで密かに話が進んでいることだろう。
ボクは立憲制度の下の民主主義の国に生まれ、呼吸してきているつもりだが、これでは専制主義国家と何ら変わらない。
もし日本の周辺が少々キナ臭いというのであれば、そのキナ臭さを取り除く努力をするのが国の安全を守る最善の方法…つまり「戦わずして勝つ」極意だと思うのだが…
そうした「住み分け」を前提にした平和へ取り組みがほとんど見えてこないどころか、戦争だ戦争だと完全に前のめりになってしまっているようにしか見えない。
何とも勇ましいことだが、現代の戦争はいったん始まれば「前線」とか「後方」なんて区別はおろか、日本国中津々浦々に飛び道具が飛んできて一気に戦禍に包まれることになる。
そうなったら国土は完全に焦土と化し、その復興は容易ではないだろう。
一極集中が進む日本ではいくつかの都市を狙い撃ちされれば犠牲者だって半端な数では済まない。
 
そんな愚かな道に突き進むのを黙って見ているしかないんだろうか…
 




「空蝉」
 

コメント一覧

平方録
sakura no-dog hotelさん こんにちは。

そうだったんですか…
参考になります。
sakuranbo-doghotel
新型コロナはそのための準備だったようですから。国民は見事に騙され、未だにマスクしたままです。
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