確か小さなジュラルミンのケースに納まったカセットテープがあったはずだが…
小学唱歌や童謡、抒情歌の数々を網羅したカセット20本セットくらいのナントカ全集みたいなやつ。
山の神に「あれはどこに行ったかなぁ」と聞くと、どこからか出して来た。
古ボケていてカセットケースのプラスチックは黄ばんでしまっているが、ラジカセにカセットを装填して鳴らして見ると雑音もなくきれいな歌声が響いてきて状態はとてもヨロシイ♪
「心のうた 日本のうた」というタイトルに「決定版 抒情愛唱歌大全集」というサブタイトルが付いている。
まず最初に聞いたのは第1巻の故郷の山河/抒情歌編の「夏の思い出~荒城の月」。
「夏の思い出」は大好きな曲で、山奥なのに広々とした”はるかな尾瀬”の景色が目に浮かぶようで、心にジィ~ンとくるものがあった♪
いいぞいいぞ♪…と言う感じ。
第1巻には表裏併せて23曲が納められていた。
ただ「夏の思い出」の次に流れるのが「雪の降る街を」で、初夏の尾瀬の清々しい光景を頭に浮かべてすっかりその気になっていると、急に寒々とした雪の降る街に引きずり戻されるわけで、その辺ちょっとどうなのさ…と文句の一つも言いたくなるが、この全集のプロデューサーは何と答えるんだろうね。
まっ、そういうこともあるだろうさ、と思うしかないが、もう一つ残念なことは20本近くあったはずのカセットは5本しか残されていなかった。
山の神に聞くと、ほこりをかぶったままだったので全部捨てようとしたらしいが、タイトルを見て5本だけ残したそうだ。
まぁ、それでもサワリの部分はかろうじて残ったわけで、ゼロよりはマシってところ。
そもそも、昔の歌が聞きたくなったのはヤキが回ってきているからだろうが、ともかく無性に古くて懐かしい歌が聞きたい…今、そういう気分なのだ。
聴くと涙がこぼれそうになるような曲もあるし、心がウキウキするような曲もある、と思う。
何より、どの歌にも思い出のようなものがあり、聴いていると胸が熱くなりそうで、そういう気分に浸りたいというのも、「また聴きたい!」と思う動機の一つだと思っている。
そういう意味で、たった5本しか残っていなかったが、この5本がとりあえず、気まぐれに思いついたボクのノスタルジックな気分をいささかなりと満たしてくれるのではないか。
朝から強い雨が降っている。
南関東は今日から4日間雨だという。
4日間降り込められたらバラもたまったものじゃないだろう。
ボクも家に閉じこもって「雨読」しかないが、それだけじゃ保たないから「雨聴」もしっかりやろうと思う♪
そして、大いに揺さぶられたい。
4日間の雨で緑は一層濃さを増すことだろう
カワトンボ
近所のウツギはあらかた散ってしまったが、唯一残っているものがあった
テイカカヅラ もう咲き終わりで香りもなかった
スイカヅラ
近所の寺ではスイレンが咲き出している