平方録

くわばらくわばら

トイレに起きて時計を見ると午前3時13分だった。

「これは微妙だな…」と思ったのだが、ええいっ 寝過ごしても構うもんか! と半ば開き直って気が付くと枕もとのラジオが午前4時の時報を打つ音で何となく目が覚めた。
それで5分間のニュースを夢うつつの中で〝聞いて〟普段ならラジオを消してすぐにベッドから離れるのだが、今朝に限ってはラジオを消すまでの動作は普段通りだったのだが、その後が続かない。
布団のぬくもりがどうにも心地よくて「起きよう!」「もう少し…」とボクの中でせめぎ合う声が聞こえ、その都度寝返りを打ってモゾモゾと動くだけで一向に埒が明かない。
結局15分もそうやってモゾモゾして、結局今朝は20分過ぎになってようやくベッドを離れたのだった。

離れられたからよかったものの、下手をすれば睡魔の方が勝って気が付けば5時とか6時ということになることも、春先にはありうることなのだ。
危ない所だった。まさに春眠暁を覚えずの〝危険な季節〟入りである。
でも、振り返ってみればあの予期せぬ寝坊というのがまたものすごく気持ちのいいものなんだよなぁ~
ブログを書き始めて朝寝が出来なくなってしまった… 
まっ、他で惰眠をむさぼっているからいっか。

山形の友人の誘いがあって来月中旬に彼の地の温泉に浸りに行くことになった。
まずは米沢駅で待っているからそこまで来い、という。あとは車で連れて行ってくれるという。
あの豪雪地帯で知られる大蔵村肘折の大仏にもひけを取らない巨大雪だるま見物も日程に入っているらしいが、「基本はミステリーツアー風にしよう」という訳で、どこに連れていかれるのか分からない。

で、雪国の子どもたちが雪景色の中にいち早く春の兆しを感じ取るというマンサクの花が咲いているところを見ることは可能や否やと尋ねると、もしかしたら今年は暖かいから見られるかもしれない…と心もとない回答である。
丸山薫の詩に読み込まれたマンサクを題材にした数編の詩がとても印象に残っていて、薫が詠んだまさに山形の雪景色の中にポツンと黄色の花の咲く光景を見てみたい…
よくよく聞いてみれば現地は「まだ冬」で、「まさか短パンとTシャツで来るつもりじゃあるないな。ちゃんとダウンジャケットを羽織って来るのだぞ」と念を押された。
「ふ~ん、そんなもんですかねぇ」とボク。

そもそも耐寒性に自信はないし、寒いのが大っ嫌いで、ボクの暮らす地域ではようやくウグイスが鳴き出して春が来たことを実感して心を浮き立たせているのに、何で今更、真冬に連れ戻されなくちゃいかんのかしらんと思うのだが、帰ればお彼岸のポカポカ陽気が待っているのだ、文句は言うまい。

それより、雪国の厳しい冬と早春の境目がマンサクの花以外にも見つけられるかもしれないという楽しみの方が勝るというものだ。
日本人の繊細さを持ってそういう微妙な兆しというものを味わうことが出来たら何よりだと期待が膨らむ ♪





当地のウメは盛りを過ぎつつあって、もう散り始めているものも少なくないが、多くの蕾も含めてぎっしりの花に覆われる個体も
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