サクラの季節になるとどうも落ち着かず、昨日はあっちの尾根筋、今日はこっちの山の中とサクラを見るだけのためにさ迷い歩くのは労働市場から撤退して自由を取り戻した身の特権。
あのアリワラノナリヒラさんをして
世の中にたえてさくらのなかりせば 春の心はのどけからまし
と詠ませたくらいだから…
もっとも貴族とロージンと言うれっきとした身分・立場の差はあるけれど、サクラの前に出りゃぁみな平等ってなもんさ。
それはそれとして、権力の頂点という立場を利用したオダッテるアベなんちゃらのセコ過ぎる「桜を見る会」の話はまだ決着がついていないからな。
忘れるもんか。
さて気分が悪くなる前に話を戻そう。
1週間前の19日に行ってみたらまだ3分咲き(こちら)だった鎌倉は広町緑地の「大桜」はどうなっているだろう。
朝からよく晴れ上がったけれど10mを超す北風がびゅうびゅう吹き付けていて、「いい加減にしてくれよ、サクラ散っちゃうじゃないか」とハラハラしながらの道行。
かねて用意のカップ酒とつまみをポケットにねじ込んでね ♪
見出し写真の出羽の国で生まれたカップ酒は、朝起きたら銀世界だったとビックリメールを送って寄越した友人に敬意を払ってというのは表面的な理由で、本心は「やぁ~ぃ、こっちは花見酒だぞぉ~、いいだろぉ~」とうらやましがらせるための小道具。つまみはこちらの地元の「江ノ島のタコせんべい」 ♬
ゆさゆさと三日見ぬ間の大桜
それにしてもサクラの背景は真っ青な空に限るね
まだ弱冠のツボミが残っているが、ほぼ満開の「大桜」
さしもの強風も山の中に分け入ってしまえばたくさんの木立が風よけになってくれるから、ほとんど気にならない
まだ満開になって間もないせいか、如何に強い風が吹こうと花びらはまだしっかりしていて、ここでは根元に散った花びらはほとんど見かけなかった
驚いたのは次から次に人がやってくること
例年、平日にこの大桜を尋ねても人に合うことはほとんどなく、傍らに座って一人静かにカップ酒を舐めながら物思いにふけることもできたが…
コロナで繁華街から締め出された人々が仕方なくこちらに回ってきているようで、普段は滅多に出くわさない比較的若い女性が、それもたった一人で分け入ってきているのに何人も出会った
何人も…って当然、上野の山とは比べ物にならないけどね
尾根筋の道を歩いていると、所々で散りザクラも見かけた
まだ序の口で、これからもう少し時間が経つと、それこそ雪が積もったように花びらで真っ白になるだろう
そんな花びらが落ちているところに差し掛かって頭上を振り仰ぐと梢の間からヤマザクラが微笑んでいたりして、思わず「おおっ」と声を上げたくなる ♪
あっちにも
こっちにも
こちらは主幹が途中で切られている 何があったのか
こちらは近所の池のある公園のヤマザクラ
昨日はカワセミ君には会えなかった
あの強風じゃ池面に伸びた枝の先に止まって魚を見張るなんて出来ないだろうからなぁ 腹空かしてんだろうね
枝が大揺れで撮れているか心配だったが…
このヤマザクラも健在 右手のジャヤナギの新緑とケンを競っている
角度を変えて
下から見上げる