我が家の日記帳

我が家の色々出来事を…私の日記として…

付き添い

2010-09-16 | Weblog
二ヶ月に一度、お茶ノ水にある某大学病院へ検診に行く母。
その時には私が必ず付いていくことになる。
一人っ子ってことは仕方がない。父は23年前に他界しているから何をするにも私。
親戚は多いけど口先だけで何にもしてくれないものだ。

先日、その検診の日…
大学病院は色々な患者さんが来院する。
外来の診療科目も実に多い。
今では思春期科なんてものまで存在するのね。

受診予約して行っても数時間待たされるのは暗黙の了解の様だ。
患者さんは、じっと耐えて待っている。
そんな時、私は毎度のこと人間観察をする。
仕事途中のサラリーマン、OL、おばさん、おじさん、子供、学生、赤ちゃん様々。
でも特に目立つのは高齢者。
母もその一人ってことだけど…
私の様に付き添いしている人も多い。
そんな時、高齢者が高齢者の介助で付き添いをしている。患者さんが目にとまった。
たぶん姉妹なのであろう。
どちらともおぼつかない足取りで、検査室から診察室へ移動している。
そして待っている。
ちょうど母もこの患者さんと同じ診療科だった。

何とも侘しい、切ない気持になってしまった…悲しく感じた。
今の日本の先進医療は世界一と言ってもいいだろう。
色々な新薬も誕生し、人間の寿命はかなりのびた。
しかし…生命の長さばかりを考え、人間本来の生きる「力」を忘れてしまっているように思えた。
その患者さんは、慣れない検査に振り回され、待たされ、付き添いの人もぐったりしている。
これが本来の病院なのか??
母は耳が遠く、脳梗塞を患っているため、話の内容も最近わからない。
ただ、多量の薬を服用している。
そして、検査データーでは脳梗塞を患っているものの、他には何にも異常はない。
担当医は言う。「おばあちゃんとっても元気になっていますよ」ってね。
そして、また多量の薬を処方する。
それが数年続いている。
うーん。今の医療のあり方ってこれでいいのだろうか??

そして診療が終わると母は病院のレストランに入り、好きなものを食べ嬉しそうだ。
しかし、肝心な話は通じない。
ただただ、美味しいと言っているだけ。孫の話も出ない。
タクシーに乗せ私は見送り、大変な付き添いが終わる。
そして、ホッとする…


必ず病院の帰りここから聖橋を眺める。変わらないねー。
私もおばあちゃんになっても変わらないで元気に暮らしたいと切に思った。