オレの妄想「火の鳥 大地編」クライマックスを書きます。
維新志士/新撰組が一通り終わり、物語は遂に幕末まで達し、一つのストーリーとなった「大地編」。
維新志士側と幕府側の内戦は激化を辿り、函館戦争等で新撰組はやがて全滅の道を歩む。
「新撰組側」の主人公だった沖田 総司も結核にかかり、史実の通りに死亡。
着実に地位を固めて行った大久保(=ロック)だが、火の鳥をめぐる争いからか次第に不信感を高めていき、信用出来る人間がいなくなっていった。
坂本 龍馬は火の鳥と会話し、火の鳥の信頼を得て頻繁に会っていた(当然龍馬は火の鳥の血には興味なし。「太陽編」に出てきた大友のような支配欲もなかった為、火の鳥は龍馬を信じるようになった)が、それが大久保の不快を買うはめになってしまい、坂本 龍馬と次第に対立。大久保は遂に坂本 龍馬暗殺を命令し、坂本は惨殺。
坂本 龍馬暗殺が大久保の仕業と察した猿田は、反大久保の計画を維新志士側に持ちかけるも、大久保は猿田の計画を察知し、猿田も暗殺。発覚すれば自分の地位が揺らぐ為、龍馬や猿田の暗殺は新撰組の仕業にされた。
猿田は坂本 龍馬や桂 小五郎等の意見を取り入れて船中八策等明治憲法の根幹を考案したが、大久保を信じておらず、明治政府の顔触れにも大久保の名前が入っておらず、代わりに坂本 龍馬の名前が入っていた。猿田の死後、大久保は坂本の名前を消して、自分の名前を入れたのであった。
大久保は火の鳥を手に入れんと、会津、函館と兵を進ませる。
幕府は倒れ、時代は明治になるが、大久保の火の鳥への執着は幕末より強くなっていき(容姿は変わっています。明治になると大久保の容姿は歴史の教科書等で描かれるような姿になり、ロックの面影は全くなくなっていた)、大陸進出や軍備増強等「富国強兵」を行うようになった。
西郷「大久保どん!一体どういう事だ?!何故軍を大陸に向ける!?」
大久保「日本と言う国を強くするには、大陸を手にする事が絶対だ!」
西郷「そんなんで強国が作れるとは思えんでごわす!そう言えばお前、火の鳥にやけに執着していると見るが……まさか、火の鳥が中国にいるから、火の鳥を捕える為に大陸に兵をよこしたのでは!?」
大久保「(ギクリ?!)何を言う!?西郷!火の鳥は関係なかろう!」
西郷「お前の火の鳥の執着は尋常なものではなかったでごわす!そもそも坂本どんの暗殺には、大久保の手引きがあったと聞いたが……?!」
大久保「坂本を殺ったのは新撰組だ!」
西郷「しかし、新撰組で坂本どんと顔馴染みの者もいたでごわす!それに坂本どんの死体も見たが……明らかに新撰組の剣術ではないでごわす!坂本どんだけではない!猿田先生も大久保どんが手を下したのではないのか!?」
大久保「猿田先生も新撰組に目を付けられていた!」
西郷「猿田先生は火の鳥の話をよくしておったが……火の鳥の話を本気で信じているのでごわすか?!あんなのただの神話たい!しかし、明治に出回った本とやらを読ませてもらったが……『猿田 十郎』の名前が一つも見当たらないでごわす!猿田先生を歴史から消したでごわすか?!恩師を消すなんてどうにかしてったい!」
大久保「西郷!何処へ行く!?」
西郷「猿田先生まで殺める明治政府なんかにもう付いていけないでごわす。こんな政府は……後先が短いだろう!」
火の鳥に執着し、朝鮮を蹂躙させようとする大久保に西郷 隆盛は遂に明治政府に見切りを付け、大久保と対立して明治政府から離反。
西郷「実在するかどうかも分からん火の鳥なんかに必死になって、大久保め!何を考えている?!」―西郷は火の鳥の存在を全く信じず、神話を基にした作り話と受け取っていた。
西郷の離反を「火の鳥を隠し、大久保の知らない内にその生き血を飲む」と言う態度と受け取った大久保は、西郷を「反逆者」と見なし、そして九州に火の鳥がいたと言う事から、西南戦争は勃発。
西郷の軍は次第に追いつめられていき、城山決戦の死の直前、火の鳥が西郷の下に姿を露わした。
西郷「お前が…火の鳥か?!大久保の奴が探し求めていたと言う……。」
火の鳥「西郷よ。」
西郷「大久保の奴が執着する訳でごわす。大久保は何故お前を追い続けるのでごわすか!?」
火の鳥「彼は私の血が不老不死にするというのを知っていたのです。だから彼は坂本 龍馬や猿田 十郎とかを次々と暗殺し、そしてあなたを始末しようとすらしていたのです。」
西郷「死なずに永久に生き続けるなんて、なんて愚かな欲じゃ。おいどんはどうなる!?死ぬのか!?」
火の鳥「申し訳ないけど、あなたは死にます。戦いに敗れるのです。」
西郷「そうか。勝ち目のない戦いとは思っていたが……大久保めに抵抗出来た事だけは誇りたい。火の鳥よ、おいどんは生き血など要らぬでごわす。永遠に生きた所で何にもならないでごわす。ただ、火の鳥よ!これだけは聞いてくれ!大久保はお前を追い求めるが為に暴走を続けているでごわす!大久保を放っておいたら……日本は破滅たい!おいどんが死んだ後、誰があいつを止めるのでごわすか?」
火の鳥「大久保を止めようとするのは、あなただけではありません。大久保は力に取りつかれたのです。大久保の破滅は近いでしょう。」
西郷「おいどんの最期の言葉を聞いてくれ……。大久保は最早、暴走を続けておる。大久保を……明治政府を……どうか止めてやってくれ!お前自身が手を下せなくても……誰か良心のある者に……大久保を止めさせてやってくれ!日本のために……!」
西郷は力尽きた。
西郷の首は明治政府まで持ち込まれ、西郷の死を革新した大久保は、大いに歓喜した。
大久保「西郷の奴が死んだか!奴も結局火の鳥を手に入れる事が叶わなかったと言うわけだな!?だが私は選ばれし者!火の鳥さえあれば、私のネイション・ステイトは確立され、日本と言う国は永遠の国となろう!」
しかし、大久保の夢は叶わなかった。龍馬や猿田、西郷を始末してきた事から大久保に不満を抱く勢力が力を付けていった。
猿田は死ぬ直前、石川県に塾を構え、生徒の一人に島田 一郎を抱えていた。島田も猿田を心から慕っていた。猿田が死ぬ直前、「大久保はワシを殺そうとするのだろう。」と口にした為、猿田の敵を取ろうと長連豪、杉本乙菊、脇田巧一、杉村文一、浅井寿篤を集め、大久保暗殺を計画するようになった。
斬奸状を送りつけられていたが、大久保はこれを無視。
そして紀尾井坂の変で大久保は暗殺され、こう締めくくられる。
火の鳥に取りつかれた男―大久保は、軍隊を中国大陸に向け、かつての同志を殺してまで火の鳥を手に入れようとした。
しかし、大久保は火の鳥の生き血を手にする事が無く、紀尾井坂の変で不平士族等の手によって暗殺された。
大久保の死によって、火の鳥をめぐる騒乱は幕を下ろした。しかし、日本は「富国強兵」の道を歩み、後に朝鮮、そして中国に進出していき、戦争の道を歩んで行った。日本の富国強兵は、大久保の願望が産み出したものかもしれない。
大久保の狂気から明治政府は火の鳥の存在を伏せた。大陸に向かう兵士達も火の鳥を知らなかった。日本はやがて戦争へとひた走るが、大久保の火の鳥への願望が日本を狂わせたのかもしれない
妄想「大地編」の幕末/明治はここで締めくくりますが、もしかしたら、手塚 治虫先生本人は別のストーリーを建てていたのかもしれない。
手塚 治虫先生が生きて、「火の鳥」がもし続いたらと思うと、本当に残念でならない……
維新志士/新撰組が一通り終わり、物語は遂に幕末まで達し、一つのストーリーとなった「大地編」。
維新志士側と幕府側の内戦は激化を辿り、函館戦争等で新撰組はやがて全滅の道を歩む。
「新撰組側」の主人公だった沖田 総司も結核にかかり、史実の通りに死亡。
着実に地位を固めて行った大久保(=ロック)だが、火の鳥をめぐる争いからか次第に不信感を高めていき、信用出来る人間がいなくなっていった。
坂本 龍馬は火の鳥と会話し、火の鳥の信頼を得て頻繁に会っていた(当然龍馬は火の鳥の血には興味なし。「太陽編」に出てきた大友のような支配欲もなかった為、火の鳥は龍馬を信じるようになった)が、それが大久保の不快を買うはめになってしまい、坂本 龍馬と次第に対立。大久保は遂に坂本 龍馬暗殺を命令し、坂本は惨殺。
坂本 龍馬暗殺が大久保の仕業と察した猿田は、反大久保の計画を維新志士側に持ちかけるも、大久保は猿田の計画を察知し、猿田も暗殺。発覚すれば自分の地位が揺らぐ為、龍馬や猿田の暗殺は新撰組の仕業にされた。
猿田は坂本 龍馬や桂 小五郎等の意見を取り入れて船中八策等明治憲法の根幹を考案したが、大久保を信じておらず、明治政府の顔触れにも大久保の名前が入っておらず、代わりに坂本 龍馬の名前が入っていた。猿田の死後、大久保は坂本の名前を消して、自分の名前を入れたのであった。
大久保は火の鳥を手に入れんと、会津、函館と兵を進ませる。
幕府は倒れ、時代は明治になるが、大久保の火の鳥への執着は幕末より強くなっていき(容姿は変わっています。明治になると大久保の容姿は歴史の教科書等で描かれるような姿になり、ロックの面影は全くなくなっていた)、大陸進出や軍備増強等「富国強兵」を行うようになった。
西郷「大久保どん!一体どういう事だ?!何故軍を大陸に向ける!?」
大久保「日本と言う国を強くするには、大陸を手にする事が絶対だ!」
西郷「そんなんで強国が作れるとは思えんでごわす!そう言えばお前、火の鳥にやけに執着していると見るが……まさか、火の鳥が中国にいるから、火の鳥を捕える為に大陸に兵をよこしたのでは!?」
大久保「(ギクリ?!)何を言う!?西郷!火の鳥は関係なかろう!」
西郷「お前の火の鳥の執着は尋常なものではなかったでごわす!そもそも坂本どんの暗殺には、大久保の手引きがあったと聞いたが……?!」
大久保「坂本を殺ったのは新撰組だ!」
西郷「しかし、新撰組で坂本どんと顔馴染みの者もいたでごわす!それに坂本どんの死体も見たが……明らかに新撰組の剣術ではないでごわす!坂本どんだけではない!猿田先生も大久保どんが手を下したのではないのか!?」
大久保「猿田先生も新撰組に目を付けられていた!」
西郷「猿田先生は火の鳥の話をよくしておったが……火の鳥の話を本気で信じているのでごわすか?!あんなのただの神話たい!しかし、明治に出回った本とやらを読ませてもらったが……『猿田 十郎』の名前が一つも見当たらないでごわす!猿田先生を歴史から消したでごわすか?!恩師を消すなんてどうにかしてったい!」
大久保「西郷!何処へ行く!?」
西郷「猿田先生まで殺める明治政府なんかにもう付いていけないでごわす。こんな政府は……後先が短いだろう!」
火の鳥に執着し、朝鮮を蹂躙させようとする大久保に西郷 隆盛は遂に明治政府に見切りを付け、大久保と対立して明治政府から離反。
西郷「実在するかどうかも分からん火の鳥なんかに必死になって、大久保め!何を考えている?!」―西郷は火の鳥の存在を全く信じず、神話を基にした作り話と受け取っていた。
西郷の離反を「火の鳥を隠し、大久保の知らない内にその生き血を飲む」と言う態度と受け取った大久保は、西郷を「反逆者」と見なし、そして九州に火の鳥がいたと言う事から、西南戦争は勃発。
西郷の軍は次第に追いつめられていき、城山決戦の死の直前、火の鳥が西郷の下に姿を露わした。
西郷「お前が…火の鳥か?!大久保の奴が探し求めていたと言う……。」
火の鳥「西郷よ。」
西郷「大久保の奴が執着する訳でごわす。大久保は何故お前を追い続けるのでごわすか!?」
火の鳥「彼は私の血が不老不死にするというのを知っていたのです。だから彼は坂本 龍馬や猿田 十郎とかを次々と暗殺し、そしてあなたを始末しようとすらしていたのです。」
西郷「死なずに永久に生き続けるなんて、なんて愚かな欲じゃ。おいどんはどうなる!?死ぬのか!?」
火の鳥「申し訳ないけど、あなたは死にます。戦いに敗れるのです。」
西郷「そうか。勝ち目のない戦いとは思っていたが……大久保めに抵抗出来た事だけは誇りたい。火の鳥よ、おいどんは生き血など要らぬでごわす。永遠に生きた所で何にもならないでごわす。ただ、火の鳥よ!これだけは聞いてくれ!大久保はお前を追い求めるが為に暴走を続けているでごわす!大久保を放っておいたら……日本は破滅たい!おいどんが死んだ後、誰があいつを止めるのでごわすか?」
火の鳥「大久保を止めようとするのは、あなただけではありません。大久保は力に取りつかれたのです。大久保の破滅は近いでしょう。」
西郷「おいどんの最期の言葉を聞いてくれ……。大久保は最早、暴走を続けておる。大久保を……明治政府を……どうか止めてやってくれ!お前自身が手を下せなくても……誰か良心のある者に……大久保を止めさせてやってくれ!日本のために……!」
西郷は力尽きた。
西郷の首は明治政府まで持ち込まれ、西郷の死を革新した大久保は、大いに歓喜した。
大久保「西郷の奴が死んだか!奴も結局火の鳥を手に入れる事が叶わなかったと言うわけだな!?だが私は選ばれし者!火の鳥さえあれば、私のネイション・ステイトは確立され、日本と言う国は永遠の国となろう!」
しかし、大久保の夢は叶わなかった。龍馬や猿田、西郷を始末してきた事から大久保に不満を抱く勢力が力を付けていった。
猿田は死ぬ直前、石川県に塾を構え、生徒の一人に島田 一郎を抱えていた。島田も猿田を心から慕っていた。猿田が死ぬ直前、「大久保はワシを殺そうとするのだろう。」と口にした為、猿田の敵を取ろうと長連豪、杉本乙菊、脇田巧一、杉村文一、浅井寿篤を集め、大久保暗殺を計画するようになった。
斬奸状を送りつけられていたが、大久保はこれを無視。
そして紀尾井坂の変で大久保は暗殺され、こう締めくくられる。
火の鳥に取りつかれた男―大久保は、軍隊を中国大陸に向け、かつての同志を殺してまで火の鳥を手に入れようとした。
しかし、大久保は火の鳥の生き血を手にする事が無く、紀尾井坂の変で不平士族等の手によって暗殺された。
大久保の死によって、火の鳥をめぐる騒乱は幕を下ろした。しかし、日本は「富国強兵」の道を歩み、後に朝鮮、そして中国に進出していき、戦争の道を歩んで行った。日本の富国強兵は、大久保の願望が産み出したものかもしれない。
大久保の狂気から明治政府は火の鳥の存在を伏せた。大陸に向かう兵士達も火の鳥を知らなかった。日本はやがて戦争へとひた走るが、大久保の火の鳥への願望が日本を狂わせたのかもしれない
妄想「大地編」の幕末/明治はここで締めくくりますが、もしかしたら、手塚 治虫先生本人は別のストーリーを建てていたのかもしれない。
手塚 治虫先生が生きて、「火の鳥」がもし続いたらと思うと、本当に残念でならない……
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