第9回 播但心不全研究会 が開催されました。
まず症例報告が3例、引き続いて、自治医大の百村伸一先生
より、「睡眠時無呼吸を合併する心不全のマネージメント」
と題したご講演がありました。
当院からは、大石医師が
「治療に難渋した術後収縮性心膜炎の1症例」を提示しました。
メインのご講演では、昨年末に策定された睡眠時無呼吸
症候群(SAS)ガイドラインのお話、今後の問題点のお話 (CPAP
or ASV)等、大変興味深い内容を拝聴することができました。
ASVの奏功する症例、しない症例はある程度の層別化は
可能なはずですが、まだまだそこまでは至っておらず、
どの研究会においても、当たり前のことかもしれませんが、
奏功例の発表にとどまっているという印象があります。
現実的には困難なのかもしれませんが、血行動態が破綻
した症例などで検討できれば、より高度な治療が可能に
なろうかと思われます。今後も多くの知見が待たれる領域です。
睡眠時無呼吸症候群と一概にいわれますが、
いわゆるMetsなどが関与する生活習慣病としてのOSAS
(閉塞型SAS), また心不全自体の重症化がCSAS(中枢性SAS)を
引き起こすことという概念が再度力説されました。
重症心不全のSASは特に循環器領域ではまだまだこれから
介入していく分野です。