障害者ママくろちゃんです。♪(v^_^)v

生まれつき手足にまひと、感覚障害を持っています。3歳の娘のママです♪

霊能者のおっさん

2012年07月09日 18時04分42秒 | 虐待された記憶

小学5・6年生の夏の暑い日でした。
家に、お坊さんみたいな格好のおっさんがやってきました。

体格がよくて丸ハゲ頭と、黒い袈裟をきて大きな玉の数珠を首にかけた、小田無道そっくりな人。

「はよ、こっちにおいで。」お母さんがよそ行きの声で私を呼びました。
よばれたのが嬉しくて、一階のリビングに入ったら大きなお坊さんがいて、びっくりした。
そのお坊さんは私の手をつかんで目をつむりながら、何かゴニョゴニョ言っている。
少ししたら、ぶるぶる震えだすおっさん。
「強い、強い霊がいるぞ~!」大声で叫ぶおっさん( ̄∀ ̄)。
『なんでやねん!』心の中でつぶやく私。
お母さんがおっさんに「お願いします、なんとかして助けて下さい。」って必死な顔して頼んでいる。
私の先祖の武士が、ある娘(○よって名前だそうだ)の、手を切って殺したせいで子孫の私が呪われているらしい。
そんなのおかしい。って思った。私は生きてるのに、毎日、叩かれながら頑張ってるのに、先祖の呪いなんて信じられない。
昼間のテレビで『あなたの知らない世界』をよく見てる。あれはこわい。こわいけど、私の手が霊に呪われてるなんてありえないわ。
誰かが止めさせてくれると思った。
けど、おばあちゃんもお父さんも誰も止めない。
○○の手が治るならと、おっさんの話しを一生懸命に聞いてる。
後で分かったことですが、おっさんは私の同級生のお母さんから紹介されたそうだ。

次の日から、霊の浄化が始まった。電話台の上におっさんが書いた色紙を飾って、1日一回『なむみょうほうれんげきょう~』と手を合わせて拝む。朝、コップに水を入れて色紙にお供えする。色紙には『1日○○』って書いてて下の字は難しくて読めない。
18金のネックレスも買って、ピンクのお守り袋に入れて持たされた。おばあちゃんや親戚の叔母さんも買って首につけていました。
私は小児喘息を持っていてのどが弱かったから、供えたお水をコップ一杯飲むのがとても辛くて、それでまたお母さんに怒られました。
泣きながら飲んでたな。

その年の真冬に、滝に打たれに行きました。夜中に白いワゴン車でどんどん山奥に入っていきます。
白い着物に着替えさせられて、寒くてガタガタ震えだす体。
私は寒いから嫌だってお母さんに言いました。
書き忘れてだけど、生まれてから私は体が弱くて、小児喘息で病院に入退院を繰り返していました。何度も肺炎や髄膜炎で死にかけています。少しの事で喘息の発作が出て、よく病院に救急で行っていました。
だから、また発作が出て苦しくなるのがこわかった。
だけど、お母さんはほっぺたを平手打ちして「また、言うこと聞かないんか!」ってにらまれた。
手を振り上げて叩こうとするからできるだけ痛くないように、歯を食いしばって目をつぶる。体が動いたら余計に痛い。だから、じっとして体を固くしたほうが良い。お母さんはグーで私を殴らない。わざと平手打ちなのはお母さんの優しさなんだと、本気で思っていました。
また叩かれるのが怖くて、泣きながら車から降りました。
2・3メートル先に滝つぼが見える。
水はひざくらいあって、すごい冷たさで足が痛い。
おそるおそる、滝に打たれに歩いていく。
しんどかったらしんどいほど、冷静に状況を見ている自分がいます。これは私に起こってる事じゃないから、大丈夫!って自分を慰めていました。
滝に打たれたら、ドド~ってすごい勢いと水の冷たさで体がしびれる。
息が苦しくなって、ヒューヒュー、ぜえぜえしてきだす。
発作が出てきて、息ができない。
胸に何かが詰まっていて、咳をしても全然取れない。
吸入器はカバンの中だから、早く取りに行かないと死んじゃうよ。
だけど、戻ったらお母さんに怒られる。
そんな事がぐるぐる頭の中で回る。
もう叩かれても良いから、必死に歩いて車の前まで行く。
‥今まで何回か死にそうになりました。その度に火事場の馬鹿力と言うか、必死になって自分で切りぬけてこれている。
スローモーションで覚えている記憶。
かじかんでますます動かない左手を、必死になって動かして、カバンの吸入器を探す。
口で吸入器の蓋を外してくわえる。
何回も吸入器を押すのを失敗しながら、なんとか薬を吸入する。
ぐたって横になって地面で寝ました。
しばらくして、治まってきて起き上がるとお母さんが笑っている。
『お前、何してるの?いつも大げさやねんから、お母さんが悪いみたいやろ。ほら、先生(おっさん)に謝りなさい。』
いつもこうだ。私が大げさにするから悪いと怒られる。
今、死にかけたのになんで気づかないのやろ。
私が悪いの?
おっさんを見たら、なんか焦っているみたいで、私を見ない。
なんでか、おっさんが私にういろうを何本かくれました。
帰りの車の中で、そのういろうを食べた。これから入院するやろうから、食べて体力つけないとって思って、がんばって食べた。
翌日から、病院に入院しました。お母さんは「この子がいつも服を着ないでいるからすぐ入院して困っています。」言っていました。
なんでいつも私のせいにするの。でも、おばあちゃんや親戚の叔母さんに言っても信じてもらえない。入院したら、お母さんに叩かれないから嬉しかったものです。
しばらくして、中学2年の時、お母さんが家出をしました。夜はパチンコに言って、ずっと家に帰って来ないのが何年か続いていたから、驚きませんでした。
お父さんが、怒り狂って叫んでいた。パチンコ屋の店員の19才の男と逃げたらしい。住んでいた所は、バスも通っていないど田舎だったから、あっという間に噂は広がりました。
お父さんは、仕事にもいかず、お酒ばかり飲むようになった。だけど、私はほっとしていました。泣かないでいい毎日は安心でした。


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