よく、テレビ番組などで目にするのですが、豪華なピカピカの石張りの仕上げをみるとすぐに、レポーターなり解説者が
「豪華な大理石張りですね」
などと言ったりしていますが、実は、その大体は大理石ではないことが多いです。
そういうコメントを見るたびに、違和感を感じていたので、ちょっと一言言わせてもらいます。
大理石は石灰分が堆積して固まった石灰石の一種ですから、比較的柔らかく加工することは楽なようですが、その分、耐久性には乏しく、もともとの成分が石灰ですから雨、特に酸性雨には弱く、火にも弱いです。そんな材料である大理石は内装の壁とかならばともかく、外壁に使ったり、雨があたるような壁や床に使うはずも無く、まして硫黄泉(強酸性)の温泉の浴槽や床なんかに使うはずも無いでしょう!もし、ホントに大理石だったら、スグにボロボロになっちゃうでしょうね。
そういう場所で目にする石はおおよそ「御影石」であることが多いです。
そうです、御影石っていうのはよく、墓石や記念碑とかで目にする、黒いピカピカの石です!
御影石は花崗岩の一種ですから、非常に硬く、風化せず、一度磨いたツヤを長い年月保つ事ができます。だからこそ、雨ざらしである墓石などに使われていることを考えればその耐久性は本物です!
もちろん、黒・白だけではなく、赤・茶・緑・・・色も豊富で、対候性にも優れていますから、建築でもその用途は広く、仕上げも一般的な磨き仕上げ(ピカピカな仕上げ)だけではなく、石材の表面をバーナーで焼き、石材の造石結晶群を独特の味わいある肌合いに仕上げた、ザラザラした表面仕上げを施す事もできるので、外部床とか用途に応じてスベリ防止措置をすることもできます。
大理石と御影石、似てるけど全然違うものなんですね!