因果一如

㈱HIRO建築設計、代表者のHIROと申します。ちょっと個人的、ゆるーいけどディープな話題を書いていけたら…と思います!

損な役回り

2015-10-21 15:29:49 | 日記
んーー・・・あんまり触れたくないけど、触れときますか。
建築関係、また不祥事がありましたね・・・。「杭打ち工事のデータ改ざんで建物が傾斜!!」

テレビや新聞じゃ、それぞれ専門家あつめて、まー勝手なこと言ってますね。ホントこういう話題って嫌いです。

この件の内情はわかりませんが、建築業務を間近で見ている私が思うに、こういう問題は奥が深い。ずさんな管理体制下で工事を進める・・・なんていうのはこの物件に限らず、正直無いとは言えないんです。

大体の工事については予算が有り余って・・・なんてことはまず無いです。受注に至っては各社競合して少しでも安く安く。いざ工事が始まれば、なんでもかんでもコスト減、工期短縮(もちろん短縮することでコストも下がる)を騒ぐことになるのは目に見えています。

そんな条件下、熟練管理者のもとで、より慎重に工事を進めることがいかに大変なのか普通の人は理解できないでしょう。
工事施工者の瑕疵を正当化するつもりはありませんが、工事に携わる人自身が「倒壊してもいい」なんて思って工事をしているなんてことはありえないと思います。悪意、という意味では悪意ある改ざんだったのかもしれませんが、それがどれだけ重要な改ざんなのかを理解できていなかったんだと思います。

それは、我々の範疇「工事監理」の重要性を理解していない人が多いからなんです。きちんとした工事監理のもとで工事を進めていたらもしかしたらこうした問題は起きなかったのかもしれません。

日ごろ、監理業務は重要性を理解されない現状です。文句は言いすぎると止まらなくなりますが、建築工事費の消費税分にも全然満たないほどの設計監理費用なんてザラなんですよ!挙句の果てに、監理はいらない!検査だけ受かるなら!・・・なんて。それでも、もし問題おきたなら法的な監理者は責任を問われるわけだし、生半可な監理業務はできないですよ。こっちは。

監理費用はもったいないので払いたくない。でも、何も問題なく工事が終わって、平穏無事に使用する建物ができることなんてあたりまえでしょ。工事中でも引き渡し後でも、もし問題あったら施工者と監理者が悪いのは当然じゃん・・・そんな世の中です。ほんとやってられないっす・・・
コメント
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