ちーむひじかた<管理人の小部屋>

ちーむひじかたのMIFが徒然にぼやくのだ。

まさか骨折とは…

2014-08-02 23:29:19 | トレッキングとか旅行とか
誠サンのご希望で谷川岳に行く。
登りは順調そのもの。
が、下りで悲劇は突然に。
オキの耳を経てトマの耳で食事をしたのち、天候が怪しくなる。
ポツポツと雨粒が落ちてきてリュックにカバー掛けたり、上着一枚羽織ったり。
まぁ雨は悲劇とは直接関係ないわけだが、天狗のたまり場付近で誠サン転倒。
かなり左足首を痛がっていたが、本人の自己診断では骨折はしておらずねんざだけということ。
廻りからテーピングだのエアサロンパスだの色々親切を受けながら自分たちの準備不足を痛感。
なんとか頑張って下山してみると言うのでゆっくりゆっくりと下山開始、とりあえず避難小屋まで何とかって感じで。
30分~1時間程度は頑張っただろうか、もうどうにも耐えられないという雰囲気なので、ある程度開けて他の登山客の往来に邪魔にならない場所にて座らせる。
幸いにして携帯電話は繋がりそうなので救助要請の連絡を入れることは可能。
なにも考えず119番にダイヤルしようと思ったのだが、誠サンが山の救助は119番でいいのか?とか言い出して迷う。
うーむ、海難は海上保安庁だから118番で確かに119番とは違うんだけど、山って専用番号あった記憶が無いなぁ。
そう言えば誠サンが地図を持ってたな、そのへんに連絡番号とか書いてないかな?
地図には周辺施設の連絡先なんかは書いてあったが緊急時とかそういう連絡先一覧はなし。
ただ周辺施設のなかに「谷川岳登山指導センター」というのがあったので、とりあえずそこに連絡して状況説明すれば救助要請先とか教えてもらえるだろうってことでTel。
果たして、状況説明したら「救助要請ってことでいいですか?」と聞かれたので「ハイ、お願いします」と。
「じゃ、救助ヘリ要請しますんで、到着までに時間かかると思いますけど飛んできたらタオルかなんか振って合図して下さい。もしヘリが飛ばないってことになったら誰か向かわせますからそのときは携帯のほうに電話します。いずれにせよそこ動かないで下さいね」とのこと。
ってことで救助を待つことになったわけだが、なんと、救助ヘリですと!?
ヘリで救助されると結構な金額請求されるってウワサに聞くけど。
誠サンに「あー、ヘリ来るらしいよ?ウン十万かかっちまうかもしれんがまぁ金で解決するなら仕方ないよな?」なんて冗談交じりに。
誠サンの足は、座ってじっとしてる分にはそんなに痛くないようで、意外と元気そうに見える。
追い越して下山していく人達もただ休憩しているだけに見えているようだ。
「そこ動くな」と言われた以上、どうすることも出来ないのでただひたすら待つ訳だが、見通しの良いトコ選んで待機しちゃったもんだから日差しが結構キツい。
さっきの雨パラパラは何処行っちゃったのって感じで。
…と思ったらまた陰ってきたり山の天気って忙しいなぁ。
さーて、ヘリはまだかなぁなんて上空見上げてたら山の上から男性が1人走ってきて「救助要請された方ですか?」なんて声かけ…と同時に携帯に着信。
携帯のほうは地元警察の派出所から、山の上から走ってきた男性のほうは山小屋のご主人で救助協力要請を受けての駆けつけだったようだ。
携帯に出ると「ヘリ要請かけてますけど時間かかりそうなので人がそっち行きます」って連絡だったので「あー今ちょうど来てくれた所です、電話替わります」ってスイッチ。
その会話聞いてたらもう1人、自分たちの近くに居た人がこちらに向かっているらしい。
とか言ってるうちにそのもう1人が到着。
県警の警察官の方らしいが、非番でプライベート登山中に連絡受けたとのことで非常に悪いことをしてしまったなぁという。
色々聴取受けてる間に山小屋のご主人が誠サンの足をみてくれたようで、「くるぶしの外側を押すと痛みが強い様子なので、もしかしたらですけど腓骨が折れてる可能性がありますね」だなんて言っていて、そのときは「まさかぁ」だなんて思っていたけれど。
で、そうこうやりとりしているうちにヘリの段取りがついたようで、誠サンが人生初のヘリによる吊り上げ救助されることが決定。
結果論だが、怪我した場所も、向かおうとしていた避難小屋も周囲が木々に覆われていてヘリによる救助は不向き。
泣く泣く無理無理小ピーク付近の開けた場所まで降りて救助要請したのが幸いしてすんなりヘリでってことになったようで。
待機場所からロープウェイ乗り場まではまだ1時間~1.5時間くらいかかるがロープウェイの最終が17:00ってことで救助ヘリを待ってるとあっしが下山出来なくなってしまう(基本要救助者以外はヘリに乗せない)ので、「ここは自分らに任せてダンナはとっとと下山しなさい」と言われたので誠サンの携帯と財布以外の荷物を持って下山開始。
自分のリュックの上に誠サンのリュックを背負うというダブルリュック体制なわけだが、自分は背負ってるからどんな風になってるのか全く見えてないんだが、周囲の人からどんな風に見えてたのかちょっとだけ気になったのはナイショだ。
ヘリはどっかの広場に着陸して待機してる救急車に引き渡してどっかの病院に搬送されるから、とりあえずダンナは下山して登山指導センターで待機しててくれれば搬送先とか連絡入りますんでー」と言われたのでとりあえずロープウェイ乗って降りた先にある登山指導センターを目指す。
そう言えば、常に誠サンやマチコさんと一緒に登山してたので、話し相手もなく100%自分のペースで山を歩くってのは初めてじゃん。
ぶっちゃけ、ボッチ登山は自分には合わないって事を再確認しながらの下山で何度か心が折れそうになったが誠サンの痛みや不安に比べれば屁でもないと心の中で念仏のように唱えながらリフト乗り場への分岐点に到着。
行きはリフト使わずに来たし、全ルートピストンってのもアレだし、違うルートあるならそっちのほうがいいかなぁなんて軽い気持ちでリフト乗り場方面へのルートへ。
が、この選択でさらに苦しくなる。
リフトで下るってことはそのぶん高低差があるって事で、分岐点からリフト乗り場までは「下山」ではなく「登山」だってこと忘れてたよw
まぁだいぶ膝が痛み出してたので体力的にはキツかったけど、膝的には登りのほうが楽なんだけどさ。
ようやくリフト乗り場が見えるようになって、あと10分20分くらい歩いて登ればこの苦しみから解放されるって時にバリバリバリ…っとヘリが飛んでく音。
ああ、ようやく誠サンが救助されるんだなってとりあえずほっとした。
不謹慎だが吊り上げられるところを見てやろうと思ったが、思いの外遠くて肉眼ではヘリがかろうじて確認出来る程度で吊り上げられる瞬間とかはみえないっぽい。
…しかし、ヘリが右往左往してんな、救助場所見つかんないのか?
一旦ホバリングしたと思ったらまたあっちいってこっちいって戻ってきてってなにやってんのさ?
で、ようやくヘリが飛び去っていったので無事救助されたと思い込んで自分も出発。
ぶっちゃけ持参した水分が不足していてぶっ倒れそうだ。
何とかリフト乗り場にたどり着き売店に転がり込んで自販機で水分を購入してがぶ飲み補給。
大げさだが自分が脱水症状でぶっ倒れたらマズイっていう使命感だけでたどり着いたみたいなかんじなのだよ。
で、一息ついてたらまたバリバリバリ…っとヘリの音。
売店のオバチャンと近くに居た観光客が「またヘリだー」「今日は多いネー」なんて会話をしていたのが聞こえて、そのうち1回はウチの関係ですゴメンナサイなんて心で謝りつつ。
でもなんで2回目きたのかね、いったりきたりしてたのが関係してるのかね。
まぁいいやとりあえず下山すっかとベンチを立ったら売店のオバチャンに「お客さん、ポール忘れてますよ!」って。
おお、あっしもだいぶくたびれてんな。
しかし夏山リフトって初めて乗るんだが、ベルトもバーもない乗り物なのによく営業できるよなぁと。
自分で気をつけないと危ない乗り物のほうがかえって事故は起きないって証明だよな。
安全装置だのなんだのと保護すればするほど人は頼り切って自己防衛しなくなるわけだ。
とまぁそんなこと考えながらぷらぷら揺れて降りてきたら手袋が片方落ちそうになってて慌てて回収したがもう片方がないのでどうやら片方落としたみたいだ。
まぁホームセンターで1000円以下の作業用手袋だからさほど惜しくも無いんだけどさ。
ロープウェイは大きな持ち込み荷物は別料金が発生するハズで2つめのリュックは別料金になるかもって思ったがそんときゃ誠サンが使わない復路の乗車券でイケルか?なんて思案してみたがとがめられること無く乗車できた。
この時点でかなりくたびれていたのでロープウェイの中の記憶がほとんど無かったり。
ロープウェイ下車後、とりあえず着替えて登山者指導センターへ向かおうかという段になって、どっかの病院に搬送された誠サン本人から携帯に着信。
「ツキヨノビョウインに搬送されましたー」との連絡だったので「わかったー。登山者指導センターに顔出してから病院に迎えに行きます」と返答。
ヘリが飛んでってから1時間近く経ってるはずで、時間的にはもう診察や治療が終わってからの連絡で、特段何も言ってなかったのでただのねんざだったんだなーと思い込んでいたわけですよ。
で、直後に派出所から携帯着信があり、直前に本人から連絡があったことを伝えて丁重に感謝の意を伝える。
とりあえず病院の名前は分かったが登山指導センターに行って下さいと言われていたのでとりあえず顔を出そうと思うが場所がイマイチ分からないので売店で聞くと、もう少し坂を登った先にあるらしい。
うーむ、膝が痛いが仕方ない、我慢して登ろう。
登山指導センターに顔を出し、ココでも丁重に感謝の意を伝える。
さっきの誠サンからの電話音声で「ツキヨノビョウイン」と言われ、脳内漢字変換では「月夜野病院」となったが地元民じゃないので確認のため登山指導センターで病院名(と漢字)を聞く。
センターの人に「何処を怪我されたんですか?」と聞かれたので左足首を痛めたみたいで、さっき本人から電話あったんですけど、特に何も言ってなかったのでねんざだったみたいですよ」と回答。
不注意ですっころび多方面に迷惑かけまくった我々に対して「これに懲りずに足が治ったらまた遊びに来て下さいね」と暖かくありがたいお言葉を頂戴する。
さて病院へ向かうか。
カーナビで月夜野病院を検索しセット。
なぬ!?20kmで40分だとぅ!?
どえりゃー遠くへ搬送されたもんだなぁ…と思ったがそりゃ谷川岳の側に大きな病院なんてあるわけないな、よく考えたら。
病院に向かってる途中で誠サンからメール着信、「骨折してます。月曜日に地元の大きな病院行って手術受けて下さい、だって」
なにぃ!?骨折だとぅ!?手術だとぅ!?
うわー本人の自己申告でねんざだから大丈夫って言うの鵜呑みにして歩かせちゃったよー。
もうちょっとちゃんとチェックしてもっと早く救助要請出すべきだった。
これは完全にあっしのミス。
誠サンには悪いことをしてしまった。
まぁそんなこんなで誠サンを回収し帰宅。
救助に携わって頂いた方々や道中心配して声をかけたり治療用具を貸してくれた人達に感謝。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿