…当時遭難したテグジュペリと機関士は、2日間、救助を求めて周辺を歩き回った
が、歩いた後は必ず機体の所に戻るようにしていた
しかし、3日目、もうここにいては誰も見つけてくれないと思い、2人は機体を捨てて歩き出した……ふらふらになりながら
水がない……
次の夜明け、涼しい内に2人は意を決して歩き出した
もう、限界に近かったのだろう
と、だいぶん歩いた末に、人の足跡を見つけ、向こうの丘にベドウィン族 (遊牧民)の1人の姿を認めた
少し距離があり、2人は声がほとんど出ないので、必死で手を振った
その人が振り向き、気づく……
こうして作家と機関士は助かった
もし、この時遊牧民がそこにいなかったら、小説「星の王子さま」などは生まれていなかったろう
サン=テグジュペリは、まことに強運な男なのである
(注:彼らがさ迷った日数は資料により、3~5日間と、表記が分かれており、例えばもし
1日目=不時着、2·3日目=さ迷って機体に戻る、4日目=機体を捨てて出発、5日目=救助される
とすれば、5日になります)
彼は、1900年にフランスの貴族の家に生まれた
家系は士族としては古かったが、爵位を得たのは18世紀の後の方らしいから、新米貴族の方だ
そして、リヨンの城館で育ち、少年の頃から飛行機に魅せられていた
彼は大人になり軍を退役後、郵便配達飛行機のパイロットとして、2つの大戦の狭間に仕事をした
当時の小型飛行機は故障もしやすいし数回遭難経験もしているが、アフリカ方面や南米方面で、仲間達と危険な任務をこなしていた
最後は第2次大戦中に軍の偵察パイロットとして地中海へ出、行方不明になった
近年、海底で彼の形見のブレスレットが見つかり、機体も発見された
ドイツ軍機に撃墜されたらしい
…ということだね
彼は精力的に仕事をこなす一方、空いた時間には小説を執筆していたようだ
仕事の経験をつづったものが多いが、中でも「星の王子さま」は体験をメルヘン化しており、純粋な子供の視点を加えたような作品となっている
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