冬は東洋医学で「腎」を強める季節とされ、腎を養うことが冷え対策や免疫力向上に役立ちます。「腎」は、生命エネルギーの源とされ、体の基本的なバランスを保つ重要な役割を果たしています。冬に腎を強めるための食材や生活習慣について詳しく見ていきましょう。
腎を強める食材
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黒ごま
黒ごまは腎を養う作用があり、血行促進や抗酸化作用もある優れた食材です。特にごまの脂肪分には「腎精」と呼ばれる精力や元気を補う力が期待できます。料理に簡単に取り入れられ、黒ごまのペーストや黒ごまのお茶などとしても活用できます。 -
山薬(やまいも)
山薬は、消化に良く滋養強壮効果が高い食材で、腎を補う力があるとされます。自然薯や長芋などの山薬は、腎を温めて滋養を高める作用が期待され、すりおろしてお粥に入れる、または味噌汁に加えることで手軽に摂取できます。 -
黒豆
黒豆は、腎を温める力がある豆類です。体を強化し、冷えや疲れを改善する効果が期待されます。黒豆茶や黒豆ご飯にすることで、日常の食事に取り入れやすく、ほのかな甘みと香りも楽しめます。 -
くるみ
くるみは、温性の食材で、腎の「陽気」を補う作用があります。寒さからくる腰痛や関節の痛みを和らげる効果があるため、冬に摂取すると良いでしょう。スナックとしてそのまま食べたり、サラダに加えることで、簡単に取り入れることができます。漢方専門 寶元堂薬局
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冬の寒さが厳しくなる時期には、体を温める生薬やスパイスを使って、冷え対策をすることが大切です。東洋医学では、体を芯から温める食材や生薬を「温性食材」と呼び、寒さに弱い「腎」や「脾」を助ける効果があります。以下、代表的な生薬とスパイスの組み合わせを紹介します。
1. 生姜と紅茶
生姜は「温性」の食材で、体を温め、血行を促進する働きがあります。紅茶に薄切りの生姜を入れることで体が温まり、冷え性の改善や風邪予防に効果的です。また、生姜は消化器系を助けるので、食後の飲み物としても良いでしょう。
2. シナモンと黒糖
シナモン(桂皮)は、血行促進や抗酸化作用があり、体を温める効果が期待されるスパイスです。黒糖と合わせることで、体を温める力が増し、気を補う働きも期待できます。冬にはシナモンと黒糖を使ったお茶や温かいデザートがぴったりです。
3. クローブと蜂蜜
クローブ(丁子)は「温性」のスパイスで、胃腸の働きを助け、冷えからくる痛みを和らげる効果があります。蜂蜜と合わせると、のどの痛みや風邪予防にも役立ちます。お湯にクローブと蜂蜜を入れた飲み物は、甘くスパイシーな風味で飲みやすく、風邪の初期症状にも良いとされています。
4. 八角と紅棗(なつめ)
八角は「温性」のスパイスで、消化を助ける働きがあり、胃腸を温めます。紅棗(なつめ)と一緒に煮込むと、甘みと風味が増し、体を内側から温めるお茶として楽しめます。特に、紅棗には「気」を補い、血を養う作用があるため、冷えや貧血に悩む方におすすめです。
5. 当帰と山薬(やまいも)
当帰は「血」を補い、血行を促進する作用があるため、冷え性や貧血に効果的な生薬です。山薬(やまいも)と一緒に煮込むと、体を温めると同時に「気」を補う力が強化され、特に冷えが強い時期にぴったりです。お粥やスープに加えることで、日常的に取り入れやすくなります。
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11月は秋から冬へと移行する時期で、季節の食材が豊富に揃う季節です。体を温め、滋養を補い、寒さに備える食材を活用したレシピを紹介します。特に、根菜類やキノコ類などが旬を迎えるので、これらを中心にしたレシピがオススメです。
1. きのこと豚肉の生姜煮
材料:
- 豚薄切り肉: 300g
- しめじ、えのき、舞茸などのきのこ類: 合計300g
- 生姜: 1片
- 醤油: 大さじ3
- みりん: 大さじ2
- 砂糖: 大さじ1
- 酒: 大さじ2
- ごま油: 大さじ1
- 青ねぎ(トッピング用): 適量
作り方:
- 生姜は千切り、きのこ類は石づきを取り除き、食べやすい大きさに分ける。
- 鍋にごま油を熱し、生姜を加えて香りが立つまで炒める。
- 豚肉を加えて軽く炒め、色が変わったらきのこ類を加える。
- 醤油、みりん、砂糖、酒を加えて全体に絡ませ、蓋をして中火で5分ほど煮る。
- 器に盛り、青ねぎを散らして完成。
2. さつまいもとりんごのバターソテー
材料:
- さつまいも: 1本
- りんご: 1個
- バター: 20g
- 砂糖: 大さじ1
- シナモンパウダー(お好みで): 少々
作り方:
- さつまいもはよく洗って皮付きのまま輪切りにし、りんごは皮をむいて薄切りにする。
- フライパンにバターを熱し、さつまいもを入れて両面が軽く色づくまで焼く。
- りんごと砂糖を加え、全体を炒め合わせる。
- りんごがしんなりしたら火を止め、お好みでシナモンパウダーを振りかけて完成。
3. 白菜と鶏肉のクリーム煮
材料:
- 白菜: 1/4玉
- 鶏もも肉: 300g
- 玉ねぎ: 1/2個
- 牛乳: 400ml
- 小麦粉: 大さじ2
- バター: 20g
- 塩、こしょう: 適量
- パセリ(トッピング用): 適量
作り方:
- 白菜はざく切り、玉ねぎは薄切り、鶏もも肉は一口大に切る。
- 鍋にバターを溶かし、鶏肉を炒める。鶏肉に火が通ったら玉ねぎを加え、透き通るまで炒める。
- 小麦粉を加えて混ぜ、粉っぽさがなくなるまで炒めたら、牛乳を少しずつ加えてとろみをつける。
- 白菜を加えて煮込み、柔らかくなったら塩、こしょうで味を調える。
- 器に盛り、パセリを散らして完成。
4. 蓮根と鶏ひき肉のつくね
材料:
- 蓮根: 150g
- 鶏ひき肉: 300g
- 青ねぎ: 適量
- 生姜(すりおろし): 小さじ1
- 醤油: 大さじ2
- みりん: 大さじ2
- 片栗粉: 大さじ1
- ごま油: 大さじ1
作り方:
- 蓮根は皮をむき、半分はすりおろし、残りは粗みじん切りにする。
- ボウルに鶏ひき肉、すりおろし蓮根、粗みじんの蓮根、生姜、片栗粉を加えて混ぜ、タネを作る。
- 小判型に成形し、フライパンにごま油を熱して両面を焼く。
- 醤油とみりんを加えて絡め、照りが出るまで煮詰める。
- 青ねぎを散らして完成。
5. ほうれん草とごぼうの味噌汁
材料:
- ほうれん草: 1束
- ごぼう: 1/2本
- 豆腐: 1/2丁
- 味噌: 大さじ2
- 出汁: 600ml
- ごま: 適量
作り方:
- ごぼうはささがきにし、水にさらしてアクを抜く。ほうれん草はざく切り、豆腐はさいの目切りにする。
- 鍋に出汁を沸かし、ごぼうを加えて煮る。
- ごぼうが柔らかくなったら、ほうれん草と豆腐を加える。
- 味噌を溶き入れ、ひと煮立ちさせる。
- 器に盛り、ごまを振りかけて完成。
これらのレシピは、11月の旬の食材を活用し、体を温めたり滋養を与える効果があります。
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