先日のクレーター形成に沸くはやぶさ2ですが水成分を検出したことも明らかになっており、成果がScienceにも報告されています。
http://science.sciencemag.org/content/early/2019/03/18/science.aav7432
どうやって検出するかというと…赤外線をあてて光の透過率を調べ水を作る水素と酸素の化合物である「水酸基」特有の波長が観測するとのことで近赤外分光計 といわれるもの。
リュウグウの表面には、加熱や衝撃を受けてできた炭素質の隕石とよく似た成分構造があり、小惑星全体に含水鉱物が均一に分布していることもわかってきたとのこと。リュウグウのような直径1キロ程度の小惑星は太陽系誕生初期にできた大きな天体の衝突で産まれたと考えられており、これら天体が水を含む鉱物や炭素を含む破片を地球にもたらした可能性が高いとのこと…地球の水の起源にも迫っていく成果を上げそうです。今のところリュウグウの母天体は「ポラナ」か「オイラリア」のいずれかの小惑星から産まれた可能性が高いことまで判明。この2つの天体は推定される衝突年代が大きく異なるため、はやぶさ2が実際にサンプルを回収することで、親が明らかになり地球環境へ水をもたらした起源の解明が進みそう。水は生命の起源となるわけなのでまさに地球が地球である起源がどこの水から来たのかが明らかにされていくかも。
検出したセンサ:リニアイメージセンサを作成したのは浜松ホトニクスとのことで(中日新聞記事より)はやぶさ時代から同社のセンサが使われているそうです。宇宙探索で使われる機器というのはロマンがあっていいものだと思います。半導体技術者としては○○に使われた…というのはまさに技術者冥利に尽きる話でうらやましい限りです。
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