手塚治虫展＠豊橋

　豊橋美術博物館で行われていた手塚治虫展へ行ってきました。自身は手塚漫画の全盛期で見れていたわけではないですが火の鳥や鉄腕アトム、ジャングル大帝、ブラックジャックなど図書館にあったのでやや古い漫画という認識ながらストーリー展開に衝撃を受けたのを思い出しました。ブラックジャックに影響を受けて医者を志した人も少なくはなかったはず。手塚さんは自身が白癬になりお医者さんに助けられたことから医学の道を志し医師免許まではとっているのですがすでにその時は漫画家になることに決めていて最終的に決め手になったのはお母さんとの相談だったとのこと＞自分の好きなようにしなさいと言われたのが決め手となった旨が記されていました。晩年まで創作を止めることがなかった意欲とバイタリティは頭が下がる思いです。　とにかく作品の幅が広いのですが特に科学技術分野に対しては鉄腕アトムに代表されるように相当思い入れがあるように思います。ロボットや人工知能という今も先端の技術に対して倫理的な問題を含めて指摘している作品が多数。今改めて見返すと自動運転、医療AI(ロボット）、人間の精神の転送（アトムなどのロボット）、産業用ロボットなどなど先見の明があると感じさせられるものばかり。長編ものでは戦争への一貫した反対や人種差別やマイノリティへの差別に対して大きくメッセージが出ているものが多く、一貫した志を持っていたことをうかがわせます。とにかく日本の漫画文化の礎になったことは間違いなく…改めて化学関連取り上げられている題目をいろいろと見返してみようと思いました。

　なかなか豊橋には行く機会ありませんでしたが路面電車や古建物の公会堂も残っていてレトロな感じも残る場所でした。そして美術博物館のある公園敷地内には吉田城の櫓が再建、連続テレビ小説の「エール」のヒロイン古山音の出身地でもあります。