回り道が必要な生産性向上

生産性を上げるためにはとにかく仕事に打ち込ませることが必要だと思ってしまいますがそうでもないよという研究結果も出てきている様子です。
「Interacting with Computers」誌に掲載されたこの研究ではMITのHumans and Automation Labのメアリー・カミングスさんが被験者に
コンピューターシミュレーションを使った作業(シミュレーター上で4台の無人航空機を同時にコントロールし、敵の可能性があるターゲットを見つけるよう指示)を行わせ、
その生産性を計測。高い生産性を記録した被験者の多くは4時間の実験のうち最大で30％ほどの時間をほかの目的に使っていたことがわかったといいます。
被験者の性格に関する調査も行い「慎重派」「外交的」「感じが良い」「神経質」「開放的」などのタイプに分けて調べたところ、
高得点をとった被験者のなかには慎重派の人が多かったということ。まあガチガチ根詰めてやると逆効果ということですね。
これはなんとなく意識していることかもしれません。

職場環境に関しても「Philosophical Transactions of the Royal Society B」に掲載された論文によると逆に壁を取り払ってしまうとプライベート空間を維持しようとする人の性質から逆に直接会話するよりもメールでのコミュニケーションが増えるという結果があるようです。まあそれは個人の性格などにも左右されるのかもしれませんが…もともと日本の職場はそんな閉鎖的では無いというのはありますがオープンなオフィスというのが常には良くないことがあるということで誰もが望んでいるにぎやかで創造性と集団知を生み出すような場所をつくり出す方法は一筋縄ではいかないところはあるようです。

アイディアだけで言えばオフィスの中だけで生み出すというのは多くの人が言うようにふとした瞬間に思いつくのであれば難しいことだのだと思います。
とすると創造的な仕事をしている人にはなるべき長時間労働はやめ、頭の中の片隅にはネタを仕込んでもらってさっさと帰ってもらうのが良いのかもしれません。