Takekida's log

千里の道も一歩から

テレビ進化論

2008-06-22 19:39:10 | Books
午前で雨も上がり午後は山沿いにBIKERide。三重県は静岡、鹿児島に次ぐお茶の産地で「伊勢茶」が有名です。お茶の産地の特徴としては温暖で降水量が多いだけでなく土地の水はけの良いことが特徴。 三重は鈴鹿山脈から流れ出た水によって作られた扇状地ということも有利なポイントなのかもしれません。


テレビ進化論 (講談社現代新書 1938) (講談社現代新書 1938)
境 真良
講談社

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中学、高校とゴールデンタイムにTVを見れなかったこともあって自分はTVに対する執着はありません。それでも最近はTVは面白くなくなったという話を聞きますが実際のところは他のメディアの侵食が進んでいるという部分もあるのかもしれません。昔は映画産業からTVへ主役が移行したように次のメディアが台頭するのも遅くは無いのかもしれません。

「放送と通信の融合」は何年ものあいだ叫ばれてきていますがいまだ具体的な姿が見えていないようで具体的に消費者の方に普及は進んでいないようです。その原因としては放送と通信の双方の業者があるべき姿というのが具体的にイメージできていないということを指摘しています。この本はそんな「放送と通信の融合」がテレビや通信の業界の状況を踏まえながら消費者に対し何をもたらしていくのかを探っていこうと試みています。

■コンテンツ産業とメディア産業、そしてそれらを支える業界
基本的にはコンテンツ第一主義であるべきでメディアはコンテンツが有益であるように産業のあり方を考えるべきである。基本的にはその他の電機業界、国の政策とはとは考え方に齟齬が生じることが多い。娯楽産業とはいえ日本は漫画などコンテンツ産業の流通と創造を進めていくべきなのは間違いない。その際、国の省庁でも総務省、文化庁、経産省と利害関係が生じてしまっているのはいただけず統一した政策を位置出せるようにすべき。

■「流通力の覇権」と「創造力の覇権」
テレビは流通力を生かして一気に映画からメディアの主役の座を奪い取った。また近年ではテレビだけでなくほかのメディアの流通力を利用するメディアミックスと呼ばれるような手法を用いることによりさらに流通力の覇権を高めた。
この流通力は多くの資金と人材をテレビにもたらしブランド力のある番組を作る創造力を覇権する。このことがさらに流通力を覇権する結果となっている。

■デジタル2重革命
コンテンツの表現方法のデジタル化とデジタルネットワーク(インターネット)の急速な普及のことをでデジタル2重革命とよぶ。これにより消費者と業界との敷居が低くなりコンテンツの消費者がコンテンツの発信者になることも可能になった。YouTube、ニコニコ動画、のまねこ、電車男などは良い例。
テレビは少しづつインターネットに取り込まれようとしているがそのことはメディア業界、家電業界にとっても基本的に収益が下がることとなるのでおいしい話はない。
■次のTV
インターネット経由でコンテンツを表示させるテレビ:アクトビラやインターネットを利用した電話網:NGNなどが新しい試みとして出ているが業者同士の理想イメージの乖離はまだ存在している。結局は消費者があるべき姿は選択するものになる。
次のTVは「コンテンツがそのままで視聴方法が変化」、「コンテンツそのものが私たちの創造力で変化」の2次元がある。テレビに関しては双方向性は難しく、早々に実現できそうなのは前者で自分の好みの編成表で視聴できたり提案できたりする「擬似的コミュニケーション」を導入することなどの構想が考えられる。

>結局のところ次のテレビといってもまだまだ今の延長のスタイルと変わらないのかもしれません。いまもおそらくは多くの人が気に入った番組をHDDレコーダで保存してみるというのが一般的なスタイルなはずでそれが常に提供されているというスタイルに変わるだけと思ってしまいます。
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