私たちは子どもに何ができるのか――非認知能力を育み、格差に挑む | |
クリエーター情報なし | |
英治出版 |
以前にも非認知スキルをいかに伸ばすかという題材で本は読んでいたのですがそれと似た内容でより非認知スキルを延ばすということに対して重要な根本的なことを研究の結果から分析している本です。日本でも6人に1人の子どもが貧困状態にあるとも言われるように貧困の与える格差の連鎖が問題となっています。悪影響を抑えるためには単に知識を埋め込むよりも最も重要なことは「やりぬく力」「自制心」「好奇心」「誠実さ」といった非認知スキルなわけですがそれは幼児期においては環境(親子関係、周りの大人との関係)が形作る心のつながり=愛着心、自己肯定感、守られているという安心がもたらすものが大きそうです。
特に非認知スキルというところに介入するのは5歳までが重要とのことでそこまでのこども環境と周りの大人の接し方というのが子供の社会的な成功を決めてしまうとすると結構恐ろしいことかと思います。小学校から義務教育なわけですがむしろベースアップのためには3歳ぐらいから義務教育にしたらとも思ってしまいます。(実際はそこまで人を当てられないのかもしれませんが)そして学校教育自体も非認知スキルを育てるという観点ではなかなか取り組まれていないことが往々にしてありそうです。・有能感・自律性・関係性の3つを主題として取り上げられていますが教育でそこまで介在することが出来るか課題になりそうですし今後の教育期間の方向性としても知識の詰め込みという観点から一歩進んでいってもらえることを期待します。そういった観点からは寮生活というのは環境としては良いのかもしれません。
以前非認知スキルを鍛えるためにというところで抽出してみたのがこんな働きかけでした。備忘録として記しておきます。
それにしてもやはり親の姿を見て育つのは事実です。こちらも油断できません。
1:絵本を読む
語彙力、共感性、想像力、知的好奇心が養なう。同時に認知能力も伸びるはず。
2:なるべく公園で遊ばせる
協調性、創意工夫、他の友達がいれば忍耐力や交渉力、リーダーシップや人の間に入っての調整力、感情コントロール力を期待。
3:座って集中する時間を作る
粘土とかお絵かきとか、親も横に座って勉強/作業することで継続しやすい。忍耐力、集中力、計画性を期待。
4:絵を描く
自己認識や自己感情のコントロール、表現力を身につける。
絵をあとで自分で説明させることで論理的な思考力、語彙力が伸ばす。
5:時間と所有物の管理を自分でさせる
自分で行動を計画させることで責任感、計画性が養なう。
6:なるべく喧嘩に介入しない
忍耐力や感情のコントロール能力を伸ばしたい
7:そのままで素晴らしいと伝える
努力の過程も含めてほめる。子供の心の中の安息場所になってやることで自己肯定力>逆境に負けない心が育てる。
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