家に戻って
「はぁ~~我が家が一番!今日はよく眠れるぞ~~!」
っと思い床についたのに・・
午前0時・・1時・・1時半・・
なぜか眠れない。
外は 月が明るく 窓からは 涼しい風も入ってくる・・
「今日は・・月夜か・・。」
そう・・月夜の晩には 奴がやってくる・・・。
隣りの空き地で
「ブヒブブブブ・・・・フガフガ・・・。」
なんとも 表現しがたい擬音語が聞こえてきた。
「来たっ!」
懐中電灯を照らし 草むらを捜索。
・・っが 微妙に隠れているようで 見つけられない・・。
そう。奴の名は・・・・
”アナグマ”
数年前から 隣の空き地にやってくる。
それも・・月明かりがキレイな静かな夜。
山が近いわけでもなく どちらかというと車の通りの多い住宅密集地。
なのにっ・・奴は やってくる・・。
いったい・・昼間はどこに潜んでいるのか???
数年前に 一度だけ その姿をキャッチしたことがある。
中型犬くらいの大きさで 鼻が長く シッポが狸のように丸い。
イノシシとは 異なるその風貌。
懐中電灯の明かりでも まったく動じず なかなか肝が据わっている?
もしも・・道で出会ったとしたら きっと・・
近所の猫よりも 堂々と通り過ぎていくかもしれない・・。
お・・おそろしいやつめ。
イノシシのように 畑を荒らすわけではなさそうで
隣りの伯父さんの畑に被害はなさそうだ。
隣りは、工務店管理の空き地になっていて
只今、絶賛??荒れ放題。
大きく育った雑草の茂みの中
ブヒブヒ・・っと鼻を鳴らして
虫を掘っているらしい。
・・むむむ・・ どうせなら
雑草の根っこごと掘り返して除草に協力してくれればいいのにっと
常々思う・・。
だが そこは、自然界の共存の掟でもあるのだろうか
上手に 草を痛めず
自分の欲しい虫やミミズなどだけを欲しい分だけ食し
長居をせずに帰っていく・・。
しばらくすると・・虫の音が聞こえる静かな夜が戻ってきた。
生き延びた?虫たちの大合奏が・・今度は始まった・・。
白い壁と空調の効いた快適な空間、雑音のない静まり返った院内での生活も
確かに快眠できたが
風が吹き、虫の声に 獣の息遣い 遠くに聞こえる車の音・・の方が
やっぱり私にはあっているようで
いつのまにかぐっすり眠ってしまっていた・・。
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