goo blog サービス終了のお知らせ 

囲碁とロック

好きなことについて

結局、囲碁計算機とは何なのか。(その2・初の成立)

2020-05-06 00:41:59 | 囲碁計算機

前回 https://blog.goo.ne.jp/igoartmania/e/f313a279f4c9e8c1a94e3f1e6c53fd4d

 

こんにちは、囲碁計算機の関です。

前回は作ることになったきっかけを書きました。

 

囲碁の仕組み」オンリー。

一見、いちゲームでしかないし、無理っぽいですが・・・

なんと、難しい魔法のような戦法や技術を使わず、ルールに書いてあること&ちょっと遊び慣れるくらいのレベルで、計算を成り立たせることができました!

 

今回の記事で使うのは、以下の二つ。

というか囲碁のルールは究極、これだけです。

 

1・囲碁は陣地(地・じ)の大きさで勝負。最後に大きいほうが勝ち。

 

陣地は、空いている場所です。石のところは違うんですね。

はしっこを使って囲んでも大丈夫です。

 

たとえば、この形でしたら・・・

 

 

▲が黒の陣地です。4つ。「4目」(よんもく)です。

同様に■が白の陣地。こちらは「5目」です。

ということは・・・「白の1目勝ち」となります。陣地が1個多いからです。

 

2 相手の石のまわりを囲むと、取れます

石から出てる線。

これを四方、ぜんぶ塞ぐと取れるんですね~

いくつ石が集まっていても。1億個でも変わりません。線が出なくなると取られます。

石を取ると、そのぶんだけ相手の陣地が狭くなります。

1つ取ると「1目」減ります。10個取れば10目、1億個取れば1億目、相手の陣地を無に帰すことができます。

(これは次回扱います)

 

まとめると「石の取り合いをうまくやりながら、陣地を大きくしてくださいね」というゲームが囲碁なんです。

 

°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖

 

 

ここで、今回大変助けられたのは・・・

「〇目勝ち」というふうに、「どれくらいの差で勝ったか」というのが数字でちゃんと出るところです。

ただ「勝ち」「負け」だけじゃなく、どのくらい離したのか、も囲碁の世界は大事にしてきました。

「なるほど、1目差なら最後までチャンスがあったのか」「いやあ、20目差だと最初のほうに原因があったんだなあ」

など、反省材料になるからかも。

(途中で「負けました」と言って終わることあり、プロの世界ではむしろそっちのほうが多い。

そうなった場合は「中押し」(ちゅうおし)といいます。)

 

 

さて、本題です。

 

(ジャーン)

 

こいつが、2000年ともいわれる囲碁の歴史において初の「計算機」(1+1~3+3まで可能)

だ!!!!!!!!!!

 

・・・これだけ見ても実は意味不明です。

普通の囲碁だとありえない形ですし、ちゃんと使い方に沿わないといけません。

 

 

所定の位置に、このように数字を振りました。

これは、電卓にある数字のボタンだと思ってください。

 

この数字の場所に黒石を着手することで、

〇+〇

ができるというわけです!

 

やってみます。

「1+2」でいきましょう。

囲碁はまず黒からです。

「1」の数字がある場所に、黒石△を置きます。

次は白の番です。実は、いまめっちゃチャンスが巡ってきています。

どこに白は置けばよいでしょう?

 

ここです!こうすると、黒石三つ取れちゃいます。白、大成功。

~~~●●●<さようなら...

 

続けて

こんど黒なので、「2」のところに黒△を置きます。

次の白では、白▲。

これもやはり、黒4つの周りがぜんぶ囲まれて

 

こうなりました。

黒石が取られた跡地も、白の陣地になっています。

 

黒が置く→白が取る→また黒が置く→また白が取る

という、謎の作業でしたが

 

これで、結果を確認してみると

白が3目勝ち

になるんです・・・!

 

そういえば1+2も、=3だったような・・・あれ・・・

 

 

というわけで、「最後にどれくらいの差になるか」

を使うことで計算結果を出すシステムを思いつきました。

 

今回だと、1と2の場所が「入力」で、結果の3目が「出力」にあたります。

1と3に入れると「4目勝ち」、3と3に入れると「6目勝ち」に、ちゃんとなります。

これなら、足し算を忘れてしまっても、囲碁さえできれば思い出すことができますね!!

 

 

原理は、上に書いてあることで全てです。

次回は「ほんとに3目なのか?」をじっくり確かめてみましょう。


結局、囲碁計算機とは何なのか。(その1・きっかけ)

2020-04-23 22:03:31 | 囲碁計算機

こんばんは。

 

私の作ったもののひとつに「囲碁計算機」があります。

最初はふつうの1+1から始まり、

今ではどんなに大きい足し算でも(超頑張れば)できるものにまでなりました。

 

私個人は大変に達成感があり、

囲碁もここまで進化しちゃったか・・・

と感慨にふけっているのですが

四方八方、マニア界はもちろんのこと、囲碁界の各所からも

わからん

とのお声が届いております。

 

何回かに分けて、囲碁計算機の歩み(2018年~)を振り返ってみようと思います。

 

°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖

 

 

まずは、こちらの動画をご覧ください。

 

Wii Uの「マリオメーカー」

普通に使うと、自由にステージを作って遊ぶ&遊ばせる

というものですが・・・

 

その自由度に注目し、計算機やコンピュータ、AIなどを作っている方々がいます。

その名も「マリオメーカー学会」(ニコニコ大百科の記事)

 

上の動画では、二進数(2になったら繰り上がる)の足し算を

甲羅の行き先を調整することで成り立たせるということをしています。

スゴくないです!?

私、コンピュータの知識とか全然なかったのですが、しばらく見入ってしまいました。

 

そのうち、幸運(?)にも、思いました。

これ、囲碁でできるんじゃないかと。

すべての始まりだったのでした・・・

 

 

さて頑張ろう。となったわけですが

しかしなにぶんその分野の知識がありません。

(これを書いている今でも、別に詳しいわけではない...)

 

せっかく何もない、囲碁しかやってこなかったわけなので

もう囲碁の知識だけでひとまず作っていこう

ということになりました。

 

 

その第一弾が、こちら!

1~3までの、十進法(いつものやつ。10になったら繰り上がり)の足し算ができます。

これに、最初に習う囲碁のルールを応用したのでした。

次回、解説してみようと思います。