追記:松山地裁の申立人は全員、8月4日に、2週間の期限ギリギリで、高松高裁への抗告審申立を行いました。
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内閣人事局ならぬ、最高裁事務局の人事支配が司法を覆い尽くすのか・・・
悔しさよりも、こんな法治国家の基盤を掘り崩すことばかりやって
いたら腐敗の温床になるぞ、という心配の方が大きいです。
ツイキャス録画を紹介します。
松山地裁前で待つ(菅波完さんのツイキャス)
http://twitcasting.tv/f:1228778343864728/movie/388798669
報告集会
http://twitcasting.tv/togura04/movie/388845712
薦田弁護士による人事面の解説を聞くと、政治的偏向判決であった
ことがよく分かります。
申立人の方々はさぞかしガックリしているのではないかと思います。
報告集会が終わってから須藤牧師には、広島の仮処分抗告審、高裁
の人事は期待が持てるもののようです、という紹介をしておきました。
不当決定
http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/news/17-07-21/
真ん中の百瀬玲氏が、最高裁民事局から異動してきた右陪席(実際の判決を書いた人なので?真ん中に据えています。)
追記:
上記ツイキャスの報告集会の中で、冒頭の薦田弁護団長の発言部分をテープ起こししましたので紹介。
報告集会での薦田弁護士(弁護団長)の発言
「いい報告ができればよかったんですけれど、非常に残念なことになってしまって申し訳なく思います。
ご承知のように、3.11の後、ドイツではいち早く脱原発を進めましたし、スイス、イタリア、最近では台湾とか韓国もフクシマを教訓にして脱原発に進んでいます。あまり知られていませんけれども、中国もすでにもうそういう方向にシフトしていて、中国は再生可能エネルギーの世界的な牽引役になっています。
当事国である日本がフクシマに学ばずに再稼働に猛進して、フクシマの前には、原発は絶対安全で事故を起こさないといっていたんですけれど、フクシマ事故を境に、国も電力会社も絶対安全ということはありえないというふうに言って、過酷事故が起きることを前提に大規模な避難訓練をするようになりました。
わたしたちが原発について危険だと論じることは当たり前のことですしね。あんな避難訓練で逃げられると考える人はいないわけで、そういうわたしたちの人格権の侵害を未然に防いでくれることを裁判所に求めるのは極めて当たり前の判断で、本来当然、そういう認められるべき内容だと思っています。
去年の9月から11月まで5回審尋をしまして、そのうち3回はプレゼンテーションということで、申立人以外の方も席、限界はありましたけれどもご覧いただくことができたかと思います。
当方と弁護人側それぞれ主張についてプレゼンしましたけれども、私はこちらが四電を圧倒していたという風に思っています。裁判では勝った。だけど結果としては負けた。
何故負けたかということですけれども、ご承知の方は多いかと思いますが、伊方1号炉の行政訴訟が松山地裁で審理されました。ずっと担当していた村上裁判長という方は、四電に対し、文書提出命令を出したりとか、まあ裁判官として当然の中立的な態度で訴訟進行をしていたし、事件の内容もきちっと把握しておられたようなんですけども、結審の直前に裁判長が異動になりまして、一人代わりの裁判長が来たんですが体調が悪いということで、最終的に柏木賢吉という裁判長が、ほとんど審理もなしに、国側の主張をそのまま書き写したような敗訴判決をして、広野さんという方が「辛酸佳境に入る」という垂れ幕を掲げているあの写真をご覧になった方もいらっしゃると思うんですけど残念ながらそういう結果になって、3.11前の原発訴訟は2件の例外を除いて住民側は全部敗訴とそういうふうになりました。
私などはその柏木賢吉裁判長を送り込んだ最高裁がフクシマ事故を起こしたという風に考えています。
今回、3.11以降に、樋口決定とか、山本決定とか、住民側の主張を認める決定がありました。ところが樋口さんが本裁判で大飯について住民勝訴の判決をして、翌年の春に転勤になったわけですけれど、転勤先が名古屋家庭裁判所、そういう転勤でありました。
樋口さんが転勤しながら、高浜について住民勝訴の仮処分決定を書いたんですけれど、樋口さんの後に座った裁判官は、まあ福井地裁というのは小さなところなので、民事が一部しかないんですけど、その一部の裁判官3人が3人とも最高裁経験者という、およそありえない人事をして、その裁判体が12月のクリスマスプレゼントに、異議審で逆転すると、そういう決定をしました。
それから、樋口さんが住民勝訴で判決をして、名古屋高裁の金沢支部に控訴審が継続して、当初担当した裁判長は非常に関電に対して厳しい姿勢を示したんですけど、すぐに裁判長が交代になりまして、後任の裁判長というのは、最高裁の事務局長の同期であり、おなじ大学出身者という裁判長が東京から送り込まれて、まだ結論は出ていませんけれども、住民側の証人申請を全部却下して、忌避の申立てをされるというそういう事態になっています。
それから、川内原発の決定に対して、住民側が即時抗告して福岡高裁の宮崎支部に抗告しましたけれども、ここも不思議な形で裁判長が交代して、その裁判長に即時抗告を棄却するとしてそういう判断がされてしまいました。
松山ですけれども、去年の5月31日に仮処分の申立をしました。その時点では右陪席の方だけが残っていて、4月の異動で裁判長と左陪席だけが代わっていたんですけど、右陪席の人がおめでたで休職に入るということで、7月に百瀬さんという右陪席が、その後任として来たんですけど、この右陪席は、東京地裁が初任で、その後
最高裁に入って、その後衆議院の法制局に行って、いきなり松山へ来る、というこれも人事としては異例ですし、仮処分が出される以前、本裁判でずっと左陪席が主任ということで来ていたのですけれど、百瀬さんが来るようになって、右陪席が主任だというふうに言われ始めまして、そのとき私としては非常にこう嫌な感じを受けました。さっき話しましたけれども、最高裁の原発シフトの裁判官人事のように受け取らざるを得ない、そういうところがありました。
それから、プレゼンの中で、百瀬さんがちょっと言った言葉がですね、やっぱりもう結論を予感させるような言葉があったのが特徴的だったのと。
3月28日の大阪高裁決定と3月30日に広島地裁の決定があったんですけれども、4月5日に突然四国電力から大阪高裁の決定が証拠として提出されました。
これは四電の代理人私も知っていますけれど、去年の12月までにもう主張立証を終えるという約束をしていたわけで、それを破ってですね、その時点で大阪高裁の決定を自分の判断で出すのかなと非常に疑問に思いまして、裁判所から言われて四電が出してきたんじゃないかな、という疑いを非常に強くもちました。
というのはですね、広島地裁の決定が、福岡高裁宮崎支部の決定に従う、というふうに書いてるんですね。で、広島の決定が出た時点では、宮崎支部の決定というのは判例時報という雑誌でもう公になっていましたんで、それによることができました。
だけど、大阪高裁の決定は出たばっかりですから、そういう公刊物にないので、これは裁判所が証拠として使うために求めたんじゃないか、とそういう指摘を受けていやな思いをしていました。
今日、1時10分に決定受領ということで、仮処分を担当しているところに行って、バッと観たら、決定書きが分厚いんです。354ページ。
悪い決定は全部分厚いです。大津の決定とか樋口決定とかは五十数ページとかそんなもの。自分の頭で考えたらそんなにたくさんはいらないんですけど、電力会社の主張とかをコピペしていちいちこちらの主張に反論するとそういう分厚いものになるのか、と思うんですけど。
まあ非常に分厚い決定で主文を見る前に悪い予感が的中したなと思ったんですけどそういうことでした。
決定の内容ですけど、ポーズとしては住民側に立ったいい判断をしています。四電側は再稼働の許可が出たということを主張立証したら、それで安全性の立証はできたんだ、という主張をしていたんてすけど、決定はそれではいかん、というふうに一応言っています。
ただ、実際に決定に書いてる内容はですね、その再稼働の審査の中で四電が言ったこと、とそれに対する規制委員会の判断を書いて、それは合理的である、と言ってある。
それから、主張立証責任ですけど、それが四電側にある、といいこれもいいポーズで言っているんですけど、中身は、住民側の主張は認められないとか、住民側の主張を裏付ける証拠がない、と実質的には住民側に立証責任を課しているそういう体裁だけの羊頭狗肉の決定です。
もう中身としてはですね、最初に結論があったのだな、というふうに思わざるをえないような内容でして、広島の決定は、いろんな論点について裁判所が確証が得られなかった、という非常に正直なことも書いてあるるんだけれども、松山の決定にはそういうことが一切ありません。
迷わずに、住民側を負かすという目的を持って松山にやってきたんだな、ということが決定をみて非常によくわかる内容でありました。
非常に残念な結果でしたけれども、即時抗告という手段があって、2週間以内にできますので、きちんと即時抗告の申立書を作って高松高裁に舞台を移して、勝つまで頑張りますので、引き続きご支援のほどをよろしくお願いします。」 ■
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