ハニカム薔薇ノ神殿

西南戦争の現地記者の歴史漫画を描いてます。歴史、美術史、ゲーム、特撮、同人誌の話他

デッドエンドかハッピーエンドか

2024年12月22日 | 文学・歴史・美術および書評
新刊の準備が進んでいます。下書きほとんど入りました!
さて間に合うのかなあ。

ところで、まあ色々と描いていますが
私の漫画(自分で物語のシナリオまで描くもの)は
ほとんどがデッドエンド(バッドエンド)にはなりません…
体質なのかもわからんけど、コメディ入れるからかも?

デッドエンドを描いてないわけではありませんが、
そういう作品は大体、他の方のシナリオだったりします。

デッドエンド作品「小説」では書いてます。
理由はいくつかありますが。

まず漫画は読者さんが主人公目線で追うことが多いんじゃないかな?
というあたりです。
小説は三人称で書くことが多いので、悲劇を描いても客観的だから
(回想で途中一人称とかはやりますが)
これは大きいかと

この感情移入ってのはメディアによって違うんじゃないかと思います。

没入感の大きい順から
ゲーム>一人称小説(私小説)>ドラマ/漫画/アニメ/映画>3人称小説
こんな感じかなあ。人によるでしょうか?

かつては文学作品なんかは悲劇が主流な部分もあって
どれが一体ハッピーエンドなのか…今思いつくまま…
「春琴抄」「夜明け前」「雪国」「金閣寺」「こゝろ」
「斜陽」「不如帰」「舞姫」…うーん。
太宰の「グッド・バイ(未完)」や
田山花袋の「蒲団」みたいなコメディ路線は別として。

文学は悲劇から人間の何たるかを描き出したり、美を追求したりしてきた
ではないですかね。
物語として「哀調」というのはやっぱり深みがあります。

しかし、これがなぜ最近は
「ハッピーエンドにしろ」になるのか。

最近は「文学」の素地が無いのにゲーム、つまり
「自分を没入させるタイプ」のものを消費しがちな方が増えたと申しますか。

そうすると、やっぱり「デッドエンド(バッドエンド)」が辛い人が出てくるのでは?
と思います。主観目線で物語を進めるとして
自分=主人公なのに誰が好き好んで悲劇を目指したいのか!?
というところです。

そこで流行っているのが「タイムリープ」なのかな?
と思ってしまいます。
物語として深みを持つのは悲劇。だから一旦、悲劇を追うけど
ハッピーエンドにしなきゃ嫌!
というなら、過去に戻って、どこがいけなかったのかを改善して
無理矢理にでもハッピーエンド!(ドヤ)ってことでしょうか。

うむ…わからんでもない
(しかし、タイプリープて未来の記憶を持つんですよね?
2度目怖くないか…?いいんか…)

でもそれはそれで安易にやればチープになってしまいそうなのですよね…。

エンタメ要素の強いものはハッピーエンドが基本でしょうが
そうでないものもこの世にはあって
上手いデッドエンド、バッドエンドを描ける人は実力ある人だと思います。
ぜひ悲劇の美しさも堪能してほしい。
多少は「客観性」も持たないとつまらないです。


などと言いつつ
今回の新刊もコメディ路線な自分;なのでした😆
それはそれで!頑張ろう^^

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