西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

建築管理過程からの教訓ーすぐ忘れられる

2007-03-11 | 住まい・建築と庭
昨日、奈良女子大住環境学科・非常勤講師の会で、施工担当の竹中工務店大阪本社品質監理部長の宮川治雄さんと駄弁った。で、私は、コンクリートの建物で軒が全然出ていなくて、屋根から壁に直になっている場合、長年の雨水垂れで、壁が黒づんで汚れる。改修するのも大変、それなら最初から僅かでも軒的なものを作っていたほうが良いのに・・、と話した。すると宮川さんは、その通り、別の例で外壁にタイルを貼る場合、目地が殆どない場合、管理段階でタイルが延びて盛り上がって剥がれる、又きちんと目地を入れてやり直さないと、二重手間、と言われた。これらは、前々から分かっていることだが、何故出来ないのだろうか。建築家的「すっきり」狙いであろうか。
何度言ってもすぐ忘れられるなら何度でも言わねばなるまい。

3月は人を送る月

2007-03-11 | 奈良・精華町の思い出(教授時代)関連続き
3月は人を送る月だ。卒業式はその最たるものだが、定年等で辞められる方を送る機会も多い。今日、T居住地の私の「窓のある書庫の家」に2002年、2003年の日記ファイルを運んだのだが、その中に送る記事があった。前に書いたかも知れないが、私は1988年2月10日に「ワープロ日記」を書き始め、以来一日も欠かさず今日まで19年間書いている。最初から、2000年までは厚み5cmのファイルを使っていたが、21世紀に入って2001年は厚み6cmとなり、2002年、2003年は厚み8cmにもなってきた。今日は、その2002年、2003年の二冊だけふうふう言って運んだ。で、その2003年の3月あたりを眺めたのだ。4年前のことだ。
・丹羽雅子学長が退官・・歓送会が3月26日(水)に「春日荘」にて行なわれる。
私のスピーチの中の575「手触りも目にも優しい庭の櫻(はな)」注:丹羽先生の研究は、京大の川端先生と共に布などの手触り具合を工学的に数値化する方法の開発、その測定器も作られた。これで紫綬褒章を貰われた。だから「手触り」である。「庭」は奈良女子大の中庭だが、丹羽に通じている。丹羽先生はわが国国立大学初の女性学長であった。
・吉村篤一教授が退官・・Professor Architectとして5年間勤めていただいた。「吉村先生を送る会」が3月29日(土)に「月日亭」で行なわれた。私のスピーチの中の575「コルを越え地平の彼方吉の村」注:コルは建築家コルビュジェではあるが、同時に山の鞍部の意味もある。CorとColでスペリングが違うが・・。
お二人とも以後も元気にご活躍である。
(写真は、丹羽雅子さん)

まちづくりで総合化出来るのは住民と首長

2007-03-11 | 地域居住学
昨日、地方自治体の管理職の人と喋っていて、そうだなと再確認したことがある。政府、地方自治体では行政は「縦割り」になっている。厚生労働省、国土交通省の施策は末端地方自治体にも縦割りでおりてくる。それを住民のところで「総合」している組織ともいうべき自治会・町内会に整理されずにおりてくると、混乱し、忙しくなる。「自治会の疲弊」と「けいはんな市」の「けたおさん」も言っている。
で、住民、自治会は、本来、地域で快適に住めれば良いのであって、厚生労働省のために生活しているわけでも国土交通省のために生活しているわけでもないのである。つまり、草の根での施策の優先順位とか、場合によって施策の統合・融合は地域住民や自治会等が決めればよいはずだ。これらの力が強くなれば、「縦割り」施策が横に総合化される可能性があるのだ。同時に地方自治体の首長も一人であって施策の順位とか統合などは出来るはずだ。で、基本的には地域住民の生活とその力に依存する(首長も地方住民が選ぶから)。表面的には、地域住民と首長の「サンドイッチ力」が地方行政を総合化できると言えよう。

夏時間と冬時間

2007-03-11 | 時論、雑感
今朝テレビを見ていたらアメリカではそろそろ夏時間に切り替わるようだ、前よりその期間も長くなるらしい。1982年~1983年にロンドンにいた時も体験した。日本でも、私の子どもの頃、一時この制度を導入していたがいつの間にかなくなった。(1948年の4月から1952年4月までの4年間導入)この制度が良いところは、夏時間で1時間早めると、今の朝5時が6時となり、夏なら既に明るい。夜の7時が8時となっても夏至の頃なら明るい。つまり照明等の電力節約(省エネ)になるはずだ。日本で止めているのは、どうも切り替え時の混乱回避というより「電力節約」の気が政府・産業界でないのではないか。北海道の札幌などで実験的にやっているが、もう一度、全国的にやったらどうだろうか。