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第一原発 作業員の安全が課題

2011-03-25 00:27:46 | ■福島原発事故

第一原発 作業員の安全が課題

3月24日 20時2分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

深刻な状態が続いている福島第一原子力発電所では、23日、一時中断した外部電源の復旧作業が再開し、3号機に続いて1号機でも、中央制御室の照明が点灯し、作業環境が改善に向かっています。一方、3号機で作業をしていた3人が被ばくし、このうち2人は、放射線で皮膚が損傷する「ベータ線熱傷」の疑いがあることが分かり、高い放射線量の下で、作業員の安全を確保しながらどう事態の収拾に当たるか、課題になってきています。

外部電源の復旧作業が続く、福島第一原発では、23日夕方、3号機の原子炉建屋から黒い煙が上がったため、作業員を退避させ、すべての作業を中断させました。作業は、煙が収まったことが確認された24日朝8時前から再開され、このうち1号機では、午前11時半に外部の電源によって中央制御室の照明が点灯しました。中央制御室に照明が点灯したのは、22日の3号機に続いて2番目で、作業環境が改善に向かっているということです。一方、3号機では外部電源を使って、原子炉に真水を送り込むポンプの試運転に向けた作業が続けられました。しかし、水をためているタンクの水位が分からないため、いまもポンプを動かすことができていません。こうしたなかで、同じ3号機のタービンが入った建屋の中で、ケーブルを敷く作業をしていた東京電力の協力会社の3人が173ミリシーベルトから180ミリシーベルトの被ばくをしたということです。このうち2人は、くるぶしぐらいまでの靴を履いて、暗い中で作業していたときに深さ15センチの水につかったということです。作業が終わったあと、体に付着した放射性物質の汚染状況を調べたところ、両足の皮膚から「ベータ線」と呼ばれる放射線が高い値で検出されたということです。東京電力によりますと、作業していた場所の放射線量は、被ばくが分かったあとに計ったところ、1時間当たり200ミリシーベルト、作業員がつかっていた水の表面の放射線量は、400ミリシーベルトと高い値だったということです。東京電力では、放射線で皮膚が損傷する「ベータ線熱傷」の疑いがあるとみており、2人は、福島県立医科大学附属病院で手当てを受けています。作業員の被ばくを受けて、東京電力は3号機の1階と地下1階での作業を中断しています。24日は、ほかの2号機と4号機でも原子炉に水を送り込むポンプの点検作業を進めましたが、このうちの2号機は現場の放射線量が高く、作業が難航しているということです。経済産業省の原子力安全・保安院の西山英彦審議官は、午後3時すぎの記者会見で「放射線量が高いところが散見され、作業は放射線とのたたかいになっている。緊急の作業でもあり、作業員の安全を確保しながらやっていくしかない」と話し、高い放射線量の下で、作業員の安全を確保しながらどう事態の収拾に当たるか、課題になってきています。一方、23日、ポンプにトラブルが発生して原子炉の冷却機能が、再び失われている5号機では、炉内の温度が午前11時の時点で86.8度と徐々に上がっていましたが、東京電力によりますと、午後4時すぎに別のポンプを動かして、冷却を始めたということです。


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