出光 塩釜の輸送拠点を再開へ
石油元売り大手の「出光興産」は、大震災で被害を受けて操業が止まっていた宮城県塩釜市の輸送拠点について、17日から操業を再開することを明らかにしました。
これは「出光興産」が16日に記者会見して明らかにしたものです。
今回の大震災で「出光」は、宮城県塩釜市をはじめ、茨城県から青森県までの太平洋側の3つの輸送拠点が被災し、操業ができない状態が続いています。
このため被災地へのガソリンなどの石油製品が、十分行き届かない状況になっています。
出光は、太平洋側の輸送拠点の復旧を急いでいましたが、宮城県塩釜市の輸送拠点について、「復旧する見通しが立った」として17日から操業を再開することを明らかにしました。
「出光」によりますと、塩釜市の輸送拠点の再開によって、宮城県内の被災地にガソリンなどを届ける時間が、これまでの3分の1に短縮され、被災地へのガソリンなどの供給を効率よく行えるということです。「出光興産」の前田泰則需給部長は「物流手段の負担が、格段に軽減されるほか、輸送効率も上がる。
地域の復興に対して大きく貢献できると思う」と話しています。
ほかの石油元売り大手各社の被災地の輸送拠点は、いずれも復旧のめどが立っておらず、宮城県塩釜市の輸送拠点について「出光」は、石油元売り各社が、被災地向けの燃料の供給拠点として、共同で使えるよう各社と話し合いを進めているということです。