1・2号機 外部電源つながる
冷却機能が失われ、深刻な事態となっている福島第一原子力発電所の1号機と2号機に、外部から電気を引く電源ケーブルがつながりました。東京電力では、20日以降、機器の点検を行い、原子炉を冷やす機能の回復に全力を挙げることにしています。しかし、多くの機器が津波で海水につかったため、すぐに冷却機能が回復するかどうかは未知数です。
福島第一原子力発電所では、非常用の発電機の故障などで原子炉や使用済み燃料を保管するプールの水を冷やす機能が失われ、このままでは放射性物質が大量に漏れ出しかねない深刻な事態が続いています。このため東京電力は、外部から電気を受けて冷却機能を回復させるため、送電線から電源ケーブルを引き込む工事を進めました。その結果、19日夕方までに、1号機と2号機に外部から電気を引く電源ケーブルがつながったということです。20日以降、ポンプやバルブなど原子炉などの冷却に必要な機器の点検を行い、問題がないと確認されれば電気を流すということです。経済産業省の原子力安全・保安院によりますと、外部電源の復旧を受けて、まず原子炉などの状態を確認する計測器などを動かし、その後、原子炉の冷却、使用済み燃料プールの冷却の順に機能を回復させるとしています。また、3号機から6号機のあわせて4基についても、20日を目標に外部電源の復旧を目指すとしており、東京電力では、対策の切り札ともいえる、外部からの電気を使った本来の冷却機能の回復に全力を挙げることにしています。しかし、多くの機器が津波で海水につかったため、すぐに冷却機能が回復するかどうかは未知数です。