命きらめいて☆馬、犬、猫など動物に関する理不尽な事件や心温まる出来事の記録

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池へ誘導した理由とは

2016年06月07日 13時01分39秒 | 事件
                    麻酔を打ち込まれて驚くバロン↑


これまで多くの疑問点を提示しながら、記事を書いてきたが、どうしてもわからないし、訳を知りたい捕獲チームの行動がある。

なぜ池のそばで、十分すぎると思える7本目を打ったのかについては、とにかく早く終わらせたい一心で、バロンの様子も観察せず、成り行きを想定もせず、打ち込んだのではないかと想像できた。

問題は最後の7本目の吹き矢を打ちこんだ後、よろよろとなりながらも、池に逃げようとするバロンをなぜ花道を作るように池に誘導したのかということだ。

それまでは何人かが池の前に立ちはだかって、入れさせないようにしていたのに、バロンがすぐ近くまで来たら止めようとするどころか、二列になって手を広げて通路を作り誘導しながら、池に入るのをただ見ていただけだった。↓

2:28から
https://www.youtube.com/watch?v=C2g4sYdxk1Q


7本目が刺さった後、池に落ちるように入り、ふらつきながら歩き回るバロン
Photo By 共同

進路を妨げないようにという指示だったのかもしれないが、その映像を見た時「バロンは自ら死を選んだんだ。」と思った。それは単なる感情移入だったことがすぐわかった。バロンが対岸までたどり着いたとき、今までと同じく必死に、岸に登ろうとしているのを見たからだった。

バロンは生きたがっていた。生きて母親や仲間のところに帰ろうとしていたのだと思う。今が全て、今を生きる、ただそれだけだ。だが、無情にも麻酔が回ってきた。↓


Photo by 産経フォト

バロンは痙攣しながら水の中に崩れ落ちて、溺れた。馬は口呼吸ができないと言う。多分、シマウマもそうだったろう。鼻から容赦なく水が入るが、手肢も首も動かない。もがいた時間は短いものだった。

あの様子からはたとえあの時、入水を妨げたとしてもバロンは助かることはなかっただろう。警察の第一報によると引き上げた時には心臓はもう止まっていたというし、直前の症状は見るからに過剰投薬が原因でのショック死だ。

溺れて呼吸停止してから、5-6分のうちに呼吸が確保できれば生き帰るというのは多分、人間もシマウマも同じではないかと思う。映像がカットされていなければの話だが、バロンは2-3分もがいただけで、動かなくなった。その後すぐに岸に上げてマッサージしていたにも関わらず、眼を開けたまま何の反応も示さなかった。↓


Photo by サンスポ

3人の獣医たちとマッサージを受けるバロン
https://twitter.com/ctr929/status/712520376304197634/video/1

H獣医師は「池に入ったことによる低体温になって麻酔が効き過ぎた。」とか「麻酔が効いてきたところが池だったからおぼれた。」と言い訳をしていたが、あれくらいの入水で低体温になるものだろうか。低体温になったせいで麻酔が急に効いてしまうことを知っているのなら、なぜ池に落ちるような場所で打ち、池に入るのを阻止しようとしなかったのかを説明するべきではないのか?

動いてる状態で数分、あんな浅い池に入ったくらいで低体温になるとは思えない。3月初旬のオーストラリアの海でこの馬は11キロ遠泳し、一時間半も海で泳いでいたけれど平気だった。↓
http://www.cnn.co.jp/fringe/35078997.html

事件直後は、池の前にいた飼い主や警官たちが手に上着でもいいから持って振り回し大声を出してくれたなら、バロンは池に入らず助かったかもしれないと思っていたが、今はそうは思わない。陸にいたとしても、池の中にいたとしてもバロンはショック死したと思う。

そうでなければ、それまでと同じように、逃げ切っていただろう。痙攣している時点でショック死の症状が見て取れたはずなのに、溺れたのが原因だという。その方が都合よかったのだろう。無念だね、バロン。

どこのテレビ局かはわからないが、「溺死ではなく、低体温と麻酔が原因の心臓麻痺により死亡した」と報道していたところがあったという。

これは「引き上げた時には死んでいた」と事実を報道してくれたサンスポの記事↓
http://www.sanspo.com/geino/news/20160323/sot16032318140002-n1.html


正確に言えば通常の2・5倍もの量の麻酔を打ち込まれたフラフラの体で池に入れば、溺れることくらい素人でもわかる。池ポチャさせる必要がどこにあったというのか。「シマウマははじめてで~」が赦される程度ではなく、土岐市のH獣医と多治見市のN獣医は獣医師免許をはく奪されるほどの医療ミスをしたと思う。この場合は県警との共同作業だったので、責任を追及されることはないだろうが、最低でもお粗末すぎて恥ずかしいくらいは思ってほしい。